「ジャガイモのきた道」を読んだ。もし、海外からの食料供給が途絶えたら、生きていくのに必要な熱量の多くを芋に頼らなくてはならないだろうというのは、いつだったかの農水省の試算なわけで、「食糧危機が危惧される今、ジャガイモの可能性を考える」という惹句は、アピーリングだ。でも、本の中身は、ジャガイモの将来ではなくて、タイトル通りにジャガイモの過去と現在について。特に種芋栽培による遺伝的多様性の低下とアイルランド飢饉のくだりが興味深かった。それから、水分を多く含む事による可搬性の低さと保存性の悪さが芋の欠点だというのも、言われるまでは考えた事もなかったので面白かった。こう書くと、ジャガイモは欠点だらけに見えるけれども、単位面積あたりの収量の高さと荒れた土地でも作れる強靭さは、それを補ってあまりある。大学の畑でも作りたいんだけど、植え付けから収穫が年度をまたぐから、ちょっとやりにくいんだよね。
- 作者: 山本紀夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/05/20
- メディア: 新書
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今日は朝幼稚園に行って、また作りはじめた堆肥の切り返しを少し。掻き出しで鍬を使えばシャベルを使うより更にラクチン。その後研究室でクモの世話、午後からじょえのところで勉強会に出て、夕方からはリレー講義の成績つけをもう一人の先生とする約束だったのでとんぼ返りで戻ってくる。