海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

It’s my day

Mぺさんとは、たまたまホテルも一緒なのだけど、よく聞いてみると、私より一泊の宿代が高かったのであるな。しめしめ私は得をしたぞ、と思っていたらば今朝理由がわかったのである。私には朝食がついていなかったという、それだけのことだったのよ。なんか、余計にお金を払ってるみたいで逆に損した気持ち。

パース中心部には無料のバスが走っているので、学会会場にはそれを使う。バス停で待ってみるのだけれど、バス停には京都の市バスのように、次のバスが何分後に来るかを表示するシステムがある。ところがなぜかその表示が消えていて、待ど暮らせどバスは来ない。一体どういうことかと思いつつ、仕方がないので歩いていく。それにしてもいくら朝とはいえ、街があまりに静かで、道路の渋滞もなく、こちらの知らぬ間に人類でも滅びたかという様子であった。なんだったんだろう?

というわけで、学会はいよいよ今日から本番。6年前と比べて、随分と流行りのテーマが変わっていて、personalityを扱う話と、group behaviorを扱う話がとても目立つ。もう一つの隠れたトレンドはcognitionのようで、あからさまに扱うものは少なくても、そこここにcognitionの話が顔を出して来る。で、これは私にとっては興味深い話が激増するわけで嬉しい悲鳴なのだけど、一方でMぺさんと「これって行動生態学的には傍流の話じゃないのかしら」とか言っていたりした。それはともかく、集団行動を研究するのに、中にロボットを放って情報の流れに介入する手法がちらほら見られて、これを悪用して街中にダニール・オリヴォーのようなのを放って群衆を意のままに操ろうとするエスタブリッシュとか出てくるんじゃないか?とか思った。あとは、ハイウェイの近くでは騒音のせいでコウモリが餌を取れなくなる話とか危険と餌との間でバランスを取る粘菌の話とか。いやそれより私的には、クモの隠れ帯が斜めを向いていると、縦になっているより餌をたくさん誘引するという話が面白かった。いや、文献をレビューするとそうじゃないかというパターンが見られていたのだけど、本当にそうだったとは、この世は全く良くできている。夕方のポスター会場では南の国のMH女史とも挨拶できて喜ばしい限り。ポスターの中にはアリのpersonalityを扱ったものもあって、それって20年前のオイラのテーマだなあと感慨深かったり。そして夕食に出かける日本人。中華に行って、店主の進めるままに注文する良い客であった。時価のバラマンディも食べて8人で360ドルだから安かったのよ。