海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

本領発揮

今日はウチの子の学校が授業参観。と言っても、いつもの授業参観とはちょっと違う。5年生のハローワークというテーマでお父さんお母さんから参加者を募って、そのお仕事の内容についてお話してもらうという、道徳の授業だな。で、私としては学校の行事に協力するにやぶさかでなく、かつ仕事の話と言うことは、つまり生き物の話を子供にできる機会と言う事で、私の職業的使命感がムクムクと首をもたげてきた事もあり、手を上げたらば白羽の矢が立ったと言う。というか手を上げた人は4人しかいなくて全員当選だった。。。5年生の二クラスが全員音楽室に集まっての二時間ぶっ通しの授業で、一人20分の持ち時間のうち10分お話10分質疑応答だ。私の出番は最後。最初に話すのは、16歳の時にロシアに単身留学したと言うバレリーナのお母さん。主催する教室の教え子連れてきてのパフォーマンスだ。高いテンションと目を引き付ける身のこなし、さすがは見る人あってのお仕事をしているだけある。しかし、普通にKeynoteでの講演スタイルで準備してきた私にしては、子供らも柔軟体操に巻き込むなど参加性の強いそのパフォーマンスを見るに「しまったコンセプト間違ったんじゃないかオレ?」とか思ったわけだけれど、その次のソーシャルワーカーのお母さんと看護師のお母さんが、私と同じ普通の講演だったので一安心。どうでもいいけど、4人喋ってお父さんは私だけだったと言うのがちょっと意外。

それにしても、先生が聞く時の心がけを子供に説くのだけれど、曰く「人の話を聴く時はちゃんと顔を見ましょう。話の要点をメモに書きますが、その時もできるだけ下を向かずに話を聞きながらメモをとってください。そ、し、て、質疑応答の時は、全員何か発言してください。なんでも良いから、感想でも良いし、これがわからなかったとかの質問でも良いから手を上げて参加してください」とのこと。うわー、これってオレが大学で口を酸っぱくして学生に訴えていて、でもちっとも効果がないセリフと全くおんなじじゃないかー。こういう事を小学生のうちから教えてもらえるなんて素晴らしい!今の小学校は良い教育をしてるなー。。。って、待てよ、ひょっとして、こんな教育を受けてるにも関わらず、今の大学生は講義メモも取れず、発言もできないって事なのか?だとしたら、これは教育でどうこうできる類の問題じゃない?

とか何とか考え込むうちに出番。まあ、相手は小学生で、そのうち2割くらいは知ってる子。先生の指導のおかげのせいか、元々小学生ってのはそんなものなのか、質疑応答の時も活発に手が上がっているし、これは極め付けに優しいお客さんの集まった舞台だ。という事で、色々生き物の写真を出しては、これ何でしょう?とかやってれば盛り上がる事請け合い。シャチホコガの幼虫の写真とか出せば阿鼻叫喚に陥ってサイコー。で、話し出せば案の定子供たちノリノリで、聴衆の鏡足る私もノリノリ。お仕事してる様子の写真を出すに、まずフリー素材で見つけたラボで試験管振ってる写真を出してから「研究って言うとこんなイメージかもしれませんが、ボクは違います」とか言って、Keynoteの炎トランジションで燃やして私が虫取り網振り回している写真に繋げたらまたもや大受け。子供って美味しいなあ。講演していると、たまーに、この場所はオレの意のまま状態に持っていける事があえるけど、今日はその日だった。朝は私が喋るのが恥ずかしくってイヤがっていた上の子も終わってちょっと嬉しくなったらしい。聞いていたヨメサンも少しはオレの事を見直したらしく、夜にシュークリームなど買って労ってくれたりした。嬉しい事である。残念だったのは、私がずっと上の子の教室にいたのでぶーちんの授業の様子を見れなかった事と、ぶーちんにお父さんの喋ってる姿を見せられなかった事。まあ二年後、ぶーちんが5年生になった時にまたやればいいですかね。