海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

我が手に摩擦力を

痛恨の捻挫から早一ヶ月。だいぶんと痛みも取れてきて、サポーター外しても良いとお医者さんにも言われたので、この週末は白馬で様子を見てみようと、いつものように前泊するため夜のうちに移動しようと思ったわけだ。だけど今日は朝から雪で、10時ごろまでどんどん降り積もる。なので、どうしたもんかと思っていたけれど、昼ごろから雨に変わり、出発時にはほとんど無くなるという安心のスタート。長野全域が雪との予報だけど、北陸は雨か雪との事で、中央道がダメでも時間さえかければ北回りで到着できる余裕の行程。米原までの梯団もなく、チェーン規制区間も危なげなくスイスイ走る。ただ、雨は結構振ってるところがあって、これが雪になって降ってるところはひどい事になってるよなー、とか思う。で、サービスエリアで見ると、出発時チェーン規制だった中央道が止まっていて、あーうっかりあっちのルートを取ってたらヤバい事になっていたと再びホッとする。で、そう言えば北陸道を走るのって20年ぶりで、「朝日から糸魚川は対面通行だったものだが」とヨメサンに訴えてはバカにされたりしながら高速を降りる。ここから白馬まで50kmは下道。前を走る車が静岡ナンバーで、「前の車も中央道を避けたに違いない。それにしても大迂回だよなー。よっぽどスキーしたいんだぜ」とヨメサンに言うと、「ウチの車だって多摩ナンバーだから、よっぽどのスキーバカと思われてるわよ」と返される。全くその通り。で、国道もスイスイ行ってたのだけど、小谷村に入ったところで雨が雪に変わり、あっという間に道の雪が分厚くなる。ほれ思った通りあの雨が雪だとこうだ。と思いつつ、いやでも、こんな激烈な降りは見た事ないわい。と思ううちに更に道の雪は厚みを増して、深いわだちを進んでいると、後5kmくらいというところで坂を登るときに前輪が空転して速度が出なくなり始める。普通の雪ならわだちで固まったところなら難なく走れるところ、今日の雪は湿気を含んでクリーミーなのでわだちでもジャグジャグしてグリップを保てないっぽい。いや、そんな事考えても仕方がなく、深夜にこんなところで動けなくなったら、本当にヤバいわけで、ギュリギュリゆっくり上っていく。で、ずっとトレーラーの後ろを走らされていて車列ができていたところ、トレーラーが横によけるもんだから、こっちが先頭になっちゃって更に緊張が高まるわけです。そうするうち、前に私よりゆっくりな軽トラが現れ、右に左に車体を振りながら危なっかしく走っている。で、またこの車が抜かさせようとしてくれるのだけど、そのためにはわだちを抜けなきゃいけなくって怖いので逡巡するうち、国道から曲がる交差点にたどり着く。ひえー、とりあえずここまで来たかと思ったけれど、国道でこの状態なんだから脇道はいかなる雪の量か、しかもゲレンデ近くの宿に向かって更に登らなあかんやんかー、と不安マックスになる。だけど、おそらく最後の除雪のタイミングなのだろうけど、こちらは雪が少なく、問題なく登る事ができ、最後の宿へのアプローチに積もりまくる雪も勢いつけて突破。何とかたどり着けました、ヤレヤレ、と荷物を下ろし、変な向きに駐まった車を移動させようと動かそうとするともうあかん。キュルキュル空転してずりずり旋回を始めてしまう。だけど旋回の結果運良く向けたい方向に車が向いたので、脱出は明日夜が明けてから、ということにしてチェックインさせてもらう。とりあえずお風呂に入れてもらい緊張を解き、床につく。いやしかし、こんな猛烈な雪の中を車走らせたのは初めてでした。