海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

長口舌

つうわけで今日は自分の発表だ。朝から気が重い。ので同室のMぺさんに「オラもう帰りたい」と訴える。というのも、これまでの英語の口頭発表の中では一番内容的につまらないものと自負しているからだな。正直、なぜこれが口頭に採用されたかわからない。そんなんなら最初から口頭に申し込まなきゃいいじゃんとも思うけど、口頭の方が楽だし他者へのアピールは圧倒的だというのもあるのよね。ので、申し込んでみて採用もされたからよかったのだけどいざ本番となると怖気付くという。ともかく朝食を食べてからもう一度練習して13分でできた。ということで会場へ。さすがにプレナリーの後半は集中して話が聞けなかった。私の出番はプレナリーが終わってコーヒーブレイクを挟んだ午前の一番手。つうことで会場に行くと、司会の人が「プログラムのトラブルがあって、お前の発表を午前の一番最後に回せないかと思うんだがどうか?」と聞かれる。?と思ってプログラムを見ると、午前の8にんのスピーカーの時間が、私だけ10:30-12:30と表示されていて、二番目以下の人が10:30-10:45から15分ずつという風に表示されているわけ。ゲー、まったく気がつかんかった。いやなるほど私を12:15-12:30にすれば、2-8番目の人はプログラムの時間通りにできるっていうわけね。しかし、聞き手の側から考えると、その中には私のように順番だけ見ていて時間表示に気がついていない人が一定数いるはずで、もし司会の言うように順番を変えたら、順番に従って聞く計画を立てている人が会場に来た時は、ほとんどの場合もうその講演は終わっていることになる。一方、プログラムの順番通りに発表して、7人の時間はプログラムより一スロット遅らせるならば、プログラムの時間に従って聞きに来た人がそのズレに気がついた時に計画を修正して聞き漏らしが起きないことになると思う。ので、司会の人に「それ気にいらない」と言って、最初に発表させてもらう。タダでさえ緊張してるのに要らぬトラブル起こさんといてほしいわ。で、そんなトラブルのせいかこの学会では配偶行動の研究はあまり人気がないからか、クモが悪いのか、そもそもオレが無名だからか、その全部が原因なのか知らないがお客の入りがイマイチで、せっかくプレナリーをやってるメインの部屋での講演だけど、寂しい感じで始める。まあ始まると会場の入りなんて見えなくなるからいいんだけど。で、練習の甲斐あって順調にしゃべっていたものの、行動を動画で見せようと思っていたところで、動かないんだ。次のスライドに行っちゃう。で、次のスライドも動画で、こっちは動くんだな。うーん最初のスライドは動画の開始をクリック時に設定していて、2枚目のは自動再生にしていたのだけどその違いが出ているらしい。アップロードのテストの時はちゃんと動いていたのに、これはクリッカーの挙動がおかしいのだな。いや、この会場はスライドを映すコンピューターが演台になくって、クリッカーだけ渡されてそれですべてをコントロールするものでトラブった時にどうにも手のうちようがない。ので、何回か試して時間を浪費し、結局諦めてビデオの中身を言葉で説明する羽目になった。これでかなり時間を失ってめっちゃ焦る。ただでさえ余裕ないのによう。どうでもいいけど、この会場はクリッカーしかもらえなくてポインターさえ用意していないので5-6番目の講演者であるところのイタリア人から私物のポインターを借りて話したと言うね。それはともかくトラブルで焦りまくったけどなんとか時間内に喋り終わって一つだけ質問を受けた。これもなんとか立ち往生せずに答えられたけど、後から思うに質問の意図を少し誤解していた可能性もあるな。いろいろあってテンパってたから許して。ということで、その後ずっとそのセッションにいて午前終了。あー解放された。これからは気持ちよく人の話が聞けるよ。ところがもうクモの講演は今日の午前にあるのが最後でもうないのですよ。なんか知らんけど、ほとんどが口頭発表でポスターのクモ発表は一件のみ。そして口頭、ポスターのほとんどが前半に集中していたという。つうことで午後からのポスターにはクモの話はないので、ぼんやり見て回っているとインドのDiacammaの話があって、主張されてることはホンマか?と思うようなものだったけど、溶けたアルミで調べた巣の構造が、日本のと随分違っていて興味深かった。多分巣の構造は社会構造にも関係してるんだよね。夜はおなじみのU田さん夫妻と以前象の鼻息の研究を聞いて感動した若い人とF田さんの学生でウチのカメを預かってくれている旧知の若い人他と一緒に海岸のレストランで。今日もパカパカ飲んだ。解放感ってやつですか。