海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ボルトなみ

学会大会は今日明日と研究発表。で、80人弱の人を受け付けるので、ここをいかにスムーズに乗り切るかが鍵だ。というわけで6人の学生バイトを雇っているわけだが、この中に学会のなんたるかを知る人はいない。かといってこちらは皆さんの発表スライドをパソコンに移すお手伝いをしたり、座長席を作ったり、ポスター会場の設営をしたり、と、まあいろいろなことをしなくてはならないので、受け付けに常駐するわけにはいかないのだな。そこで、多少は学会のことを知っているヨメサンに手伝ってもらって、受付で何か起こった時に意思決定してもらえるようにする。ぶーちんもついてきたので、私も含めて計9名の大所帯である。で、受付を始めてみると、参加者名簿に不備があったり、私の学生への指示が行き届かなかったり、指示はしたけどちゃんと理解してもらえなかったり、と色々あったけれど、なんとか乗り切り講演開始。私も三番目に発表だったりして、さすがにテンパる私であるけど、ともかく無事に自分の発表も終わり、大きな山は乗り切った。次は写真撮影で、参加者が80人ほどに増えてきた最近のこの学会では記念写真を撮るのがいつも一苦労。今年の会場はあまり空間に余裕がないので、写真を撮るスペースがなく、建物入り口に椅子を並べてなんとかしようと計画。学生に準備をしてもらっていたわけ。で、午前の講演が終わって、参加者をその場所に案内してみたら、そこでは前列には日が当たるけど後列は影になっていて、両者にうまく露出が合わない。うーん、と悩んで、じゃあ中庭に集まってもらって高いところから撮る方式に変更。よしこれならみんな入るし素晴らしい、と思ったら、オレが写らんじゃん!カメラから中庭まではスロープが続いていて、10m弱ほど?10秒のセルフタイマーの間に移動できるかどうかギリギリ、という。まあしかしやってみなあかんわけで、皆さんにカウントダウンしてもらいながら走ったら、なんとか間に合ったような気がする。念のため、もう一回という事で再度走るが、どうも二回目はスピードが落ちたみたいで今度は間に合ったかどうか定かでない。ので、さらに三回目を試みるが、能力が低下しているのに、なぜ三度目が成功すると考えるのかお前は。ということで、三回で諦めて昼食時間に。私は、写真の具合を研究室の母艦でチェック。すると、ちゃんと写ってる!どころか、屋外でシャッター音が聞こえてなかったので、もう終わりだと思って横を向いた状態で写ってるじゃないですか。つまり、間に合わないどころか早く着き過ぎていたという。で、結局私がちゃんと写っている写真はなかったけど、まあそれはシャーない。というか、別に私はもともと写らなくても良かったけど、あの場でそう言ったら皆さんが気を使われると思ったから、それを避けたくて走ったわけだし。ともかく、写真はすぐに印刷すべくデータを学生に持たせて京都駅まで走ってもらう。こちらはふくらはぎに肉離れの兆候をわずかに感じつつ、午後の講演。口頭をやって、ポスターもやって、シンポジウム。今回は分子系統の発展でクモ学の何が変わるか、という話。円網クモが単系統じゃなくなった、とかが一つの典型であるあれだ。で、私はこれのコメンテーターまでやるのだが、系統はイマイチわかってない私なのでちょっとプレッシャー。だけど、まあなんとかお得意の哲学っぽい話に落とし込んでコメント。その後の議論の盛り上がりを見るに、役割は無事果たせたっぽい。良かった。夕方になって学会奨励賞の受賞講演で、本来この仕切りも私の役目だけど、さすがにちょっとキツイのでS海さんに変わってもらって、受付の締めとか主会場以外の片付けをさせてもらう。当日参加の方にそこそこ来てもらえたので、大会会計の赤字はギリギリ避けられそうな見通しがついてホッとする。いやー初日の終わり頃になると、色々ホッとしますよ。そうこうするうち受賞講演も終わり、今度は総会。学会事務局の私はこれはサボれないので、またもや色々走り回る。大会の運営を一人でやるのは、参加者80名ほどのウチの学会ならなんてことないけど、これに事務局の仕事が乗っかってくるのが今回きつかったなー。とはいえ、これもつつがなく終わり、学生にはありがとうと帰ってもらって懇親会。すごい豪華で、ウチの学食見直した。っていうか、女子大生仕様で盛り付けとか鍛えられているに違いない。お褒めの言葉も多数頂きありがたい限り。私は初参加だけど有名人の某氏に挨拶して、これも初参加のS宮さんも交えてギンメッキで共同研究できるかなあ、という話をする。実は今回の大会ではギンメッキを材料にした発表が、私、S宮さん、T須賀さん、と3つもあって、私的には感慨深く、発表順も3つ並べて見たりしたんだけど、さらにこれを増やせるかもしれない。ふるーい言葉で言うと、ギンメッキの輪、ってやつだ。で、懇親会も無事終わりさらにホッとして、10人強で木屋町に出て二次会。ちょっとトラブルに対処しているウチ、他の人が店を見つけてくれたのだけど、「いろはかるた」だった。土曜の夜遅めで大人数で入るってたら、こうなりがちだよなあ、とか、そもそもこの店まだあるのかよ!とか思ったりした。20年一日のごとし。今回大人のタクシーチケット帰りのつもりだったけれど、二次会が予想より早く跳ねたので、阪急で帰ってくる。のだが、途中の乗り換えで17分もあることがわかり、さては?と下車してみてタクシーを探す。どうせ使うつもりだったし。とこが、乗り場には長蛇の列だったので結局もう一回改札抜けて日の変わる頃に電車で帰ってきたという。初乗り運賃の無駄遣い。