海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

レスザンハーフ

朝起きて、友人のサイトに記事が上がっているのを見る。島本駅西開発に反対する署名が始まりましたというやつだ。署名にはもちろん私も文章作成で協力していたりする。

foreignnovels.info

で、この記事、この開発の問題点が非常にわかりやすくまとめられており、とてもありがたい。さらに、行政が都合の悪い数字を表に出したがってない可能性や、それを追求すべき議会が機能不全に陥っていること(いや議会ですら一部隠蔽に加担しているのではないかと言う疑念)について、「完全に狂ってるなというのが、僕の正直な意見です。まともじゃない」と評されているところにしびれる。いやホントその通りですよ。島本町の行政、職員さんは皆がんばって仕事されてると思うし良いところもたくさんあると思うんだけど、こと西側の件については、まったく正気を失っているとしか言い様がない。とにかく理屈が通らない。何を言っても頑なで、理不尽な事が平気でまかり通る。で、こういう類の歪みは町に他にもいくつもあって、それって議員であるヨメサンが健やかに仕事に打ち込めないことになるのだから、オットとしては何とかしたいと常日ごろ思っているわけよ。

で今日は、先週もあった、町の総合計画改訂に向けてのワークショップの二回目である。現行の総合計画は、今の駅西開発の根拠の大元になっているわけで、10年前の人がもっと将来を見越して計画を立ててくれていれば、今オレがこんなに私的な時間を費やしてまで反対運動に関わる必要もなかったわけで、つまり今回私がどれだけ働けるかが10年後の人々の幸福に関わってくるのである、と思えば、そんな手を抜くわけにもいかんわな、という。

さて、私の見るところ、町の持つ最大の歪みは行政が住民意見を反映してこなかったことにある。ってかそもそも行政はこれまでろくすっぽ住民の意見を聞いたこともなかったわけだ。ところがその点が、去年新しい町長になってから少し変わってきている。今回のワークショップなんかもその変化の現れである。

かように良い方向に変わりつつある芽は見えるのだけど、いかんせん人間社会と言うのには慣性があって、行政がこれまで身に付けてきた行動原理をなかなか捨てられないという現実も一方である。ということで、今日の私の個人的ミッションは、ワークショップで出た意見を、いかにして上部の会議体である総合計画審議委員会にそのまま伝えてもらえるようにするか、ということである。つうことで先週、牽制をかけたわけだが、その結果、ワークショップで出た意見は書類で審議委員会に挙げるという回答を得たわけだ。しかし、これまでの経験上そのような報告というのは、住民意見をこんなのがあったあんなのがあったと列挙するだけであって、同じ意見は一つにまとめられてしまうのだ。つうことは、どんなに多数の意見があっても書類ではひとつの意見として、少数意見と並記されてしまうことになる。これやられちゃうと、委員会で都合の良いところだけつまみ食いされることになるから、これはまずい。と思ってたら、会議の冒頭で、同じような意見をだした参加者がいたので、この機会逃してなるかと、たたみかけ「並記じゃなくて、これは多数意見だったと記載してほしい」と訴える。そしたら、それがわかるように3つに別れたグループで議論の結果をまとめてほしい、と言われたので、よしそれなら、と、議論にうつる。まあ前回の話し合いの結果、3つのグループで言っていることはほぼほぼ同じだったので、もう今回はそのラインでまとめれば良いことになる。ところで、先週の終わりに宿題として、町の未来像について希望を書いてこいって言われて、この年になって宿題やらされる羽目になるとは思わなかったのだけど、ともかく昨日の晩一時間半ほどもかけて、短めの小論文みたいなものを書いていたのである。当然今日は、個々のメンバーがその説明をするところから始まると思ったらば、そうじゃなくて、そのエッセンスを付箋に書いて模造紙に貼れ、とか言われて、そんなことなら素晴らしい名文を書く必要なんてなかったじゃん。そんなん宿題とかなくてもできたよ!とか思ってしょんぼり。オレの昨日の一時間半を返せ。つうことで不満はあるものの付箋に書いて張り、次はこれを似たもの同士寄せ合わせる作業だが、ここでどうもコンサル会社から来たコーディネーターの人がいろんな意見をパラレルに並べようとし始めるので、これはいかんと介入。これは概念的にこれとは異質だから、こっちとは別のレベルに配置して、とやって、理念的でふわふわしてあまり意味のない付箋を排除。具体的な項目として二つだけ残すようにする。で、まあこういう概念整理は学者の得意とするところであるから、っていうか学者はそのために存在しているのであるから、完全に私の独壇場になる。後はそのラインに従って模造紙の上でコーディネーターさんが作業されるので、私は立って机の周りをウロウロしていると、役場の人から「やっぱり先生だけあってこういうことは慣れておられますね」と言われるのだが、「いや、私この手の授業やったことないんです。この手法だいっきらい」って3回くらい繰り返したのだけど、後から聞くと傍聴席の人に受けていたらしい。で、作業も終わると、次は各グループが内容を発表する段で、じゃあ誰がやるねん、っていうと、全員が私を指さすので、そりゃそうだわね、と引き受ける。で、もう1人参加していた高校生さんに、やっぱ将来のことは若い人が言わなくちゃ、ということで話してもらう。すると、高校生さん、予想していたより長い時間喋って、私の持ち時間がだいぶんと減ったので焦ったのだけど、何とか時間内に話を押し込んだけれど、ちょっと自分的にはとっちらかった感があって、自己評価としては60点くらいかな、という。で、最後町長の締めの挨拶がなかなか良くって、全二回のワークショップは無事終了。私も一応お役目を果たせたと思う。しかし、どうでもいいのだけど、このワークショップの前に庁舎建て替えのワークショップと言うのも行われていて、そっちは私は出なかったのだけど、そちらが一回3時間を計3回やってたのに、それよりずっと重要だと思われる総合計画のワークショップが一回2時間をわずか2回とはどういうことであろうか。その後お昼ご飯を食べながら若干感想戦をしてから、友人家族とコストコに。初めて行ったのだけど、あまりの異空間に冷静さを失い爆買いしてしまった。