海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

コツコツ

先週終わったミシマ社のイベントのチラシを近所の馴染みの店に置いておいてもらったので、お礼に回って各お店で買い物する。けっこうチラシは持っていってもらえたそうで、どのくらいそれが集客につながったのかはわからないけど、ヘーって思ったよ。さてマルゴミグモの交尾器破壊を調べるというのが今もらってる科研の目的の1つなのだけど、去年は学部長やらされて調子狂った上にコロナだったので、まったくマルゴミのことを調べられず一年棒に振ったわけで、さすがにこれはやばいので今年はがんばる、と思って春にケースの中で造網させる良い方法を確立して3例だけ一メスを2回オスと出会わせるという、これまでの標準的な方法で観察を行えたのだな。で、これで出来ることがわかったので、夏が本番ね、と思ってたのだけど、マルゴミって成体になってから性成熟するまでギンメッキより長いみたいで、その間どうやってエサをやるかが夏の壁になったのね。最初は造網したケースの蓋を取って外に置いとけばいいやと思ってたけど、どうもそれだとエサがほとんどかからないみたいなので、しゃーないそれならショウジョウバエを飼って網にかけようと思ったらば、今度はショウジョウバエがうまく増えない。夏暑すぎるんだなきっと。で、エサが集まらんと思っている間にケースの中のメスがバタバタ死ぬわ。バイアルの中のオスもそのうち死ぬわで、一時は夏世代のデータゼロかしら、とさえ覚悟したくらいだったのだけど、ショウジョウバエが増えてきて、マルゴミが網を張らなくても、この子らあまり神経質じゃないらしく、口にエサ持っていったら飛びついて食べてくれることがわかってから話が進みはじめて、太ったメスがたくさん用意できて、さああとは交尾させるだけ、と思ったら今度はオス不足ですよ。しゃーないからオスも亜成体から育て上げて、やっと観察数も増えてきて、今日で8例まで行った。まだまだ例数は少ないけれども、ともかくもこうすればデータが取れるという手順は確立できたので、来年はもっとたくさん観察できるでしょう。間に合うな。それに、今もまだ少し亜成体を育て中なので、まだもう少し観察を積めるかもしれないしな。