海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

夜のお供にiPod

今週はずっと夜行性のクモの造網行動の野外調査で夜に山に行っている。思えば日が暮れてからの調査は大学院入りたての頃に手伝いでカワニナの行動の終日調査をやっていらいだから、随分久し振りだ。去年も夜行性のクモを調査したのだが、このときは日暮れ前に網を張ってくれていたので、真っ暗になるまで調査が食い込む事はなかった。しかし、今回は暗くなってから網を張るもので、調査は完全に闇の中である。


ライトを使って作業をするのだが、壁面にはりつくようにして網を探していると光の中にひょこんとシマヘビが現われたり、昼間は見た事のないような巨大ゲジゲジがそこここにいたりとけっこう楽しい。でも、私の調査場所は長崎の夜景スポットに通じる道路沿いなので、後をバンバン車が走ってちょっと恥ずかしい。なにせこちらは頭と手にライトをつけている。怪しいったらありゃしない。昨日なんて、タクシーが2台も止って「何してるんですか?」だ。そのうちの一台なんて「前の日もいたでしょう」と来た。


木立の中にライトを向けるときに「もし、光の中に生首とか浮かび上がったらどうしたものか」などと怖い考えが頭に浮かぶ事もある。こういうのを考え出すとキリがなくなって走って逃げたくなるので、iPodの音楽に集中するようにするといつの間にか忘れてしまう。iPodありがたい。


ありがたいといえば、昨日調査中にライトを落として壊してしまったときもiPodのバックライトでかろうじて明かりをとることができ、リカバーする事が出来た。何が役に立つかわからんもんだ。