海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ティンマン

チェックアウトは10時なのでそれまで一時間半ほど湯に浸かる。で、何度も書いたがここは混浴露天風呂。今日は若い女性が二人もそれぞれ独立して入ってきて、あろうことか巻いていたバスタオルをハラリとするところに遠目ながらも出くわした。どちらも一人旅の様子。ここまで来たんだから、なんとしても露天に浸かろうとの心意気や良し。

ううむ私の温泉歴の中でも、妙齢の女性と混浴するのはこれで二回目じゃわいと思っていたら、今度は若い男性が服を着たままやってきて「熊本放送の者ですが、韓国留学生の温泉初体験、というのを撮影したいので御了解いただきたく」とか言う。温泉に浸かってとろけている人たち、私を含めて否やと言うはずもない。いやあ、長時間風呂に入っているといろんな事に出くわすもんだ。というわけで私も入浴シーンを撮影されてしまった。熊本デビューだ。で、今度はバスタオルを巻いた留学生達が入ってきたので、もっと撮影風景を眺めていたかったけれども時間が来たので上がり、福岡空港へ。特割の関係で熊本から飛ぶより、高速使って移動してもずっと安いのよ。

空港で保安検査場を通ろうとしたら、検知器に引っ掛り、時計を外しベルトを外してやっと許してもらえた。いつもは何の問題もなく通過できるのに、これはひょっとして体にしみ込んだ硫黄分に反応しているのか?それとも鉄分とか一緒に入り込んでいる?

で、けっこう揺れた飛行機で、Mぺさんとのおしゃべりだけを心の支えに帰ってきたら、アーサー・C・クラークの訃報に接する。まあいつかはそういう日が来るのはわかっていたのだけど。クラークの小説の特徴を一言で言えば「静かに澄みきった強い意志」てなところかと思うが、だとすると、ベスト・オブ・クラークが「渇きの海」だったりする私は本当のクラーク好きじゃなかったのかもなあ(だってちょっとハリウッド映画テイストでしょ)と、いろいろ彼の小説を思い出す。