海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

講師勉強する

というわけで、自然観察会本番。こないだの幼稚園児の集団もカオスだったものだけど、小学生の集団もやはりカオスだった。網をハッキリ見せるための霧吹きを貸せというから、ほほう自分でも見てみたいのか感心じゃわいと思っていたら、なんのことはない水鉄砲にして遊んでいるだけ。網に虫よけスプレーを噴射するものもいるし。昨日は参加者がたくさんいて活発だなあと思っていたけど、これは興味ないけど親に促されたりして来ている子供で水増しされていると見た。

10人くらいずつの4つの班で動くのだけど、道順のおぼつかないルーキーの私は、他の班について行ってくださいと言われたのだ。ところが途中でふと気が付くとウチの班だけ孤立している。またはぐれちゃった!しかし、ここはちゃんと下見をしていた私が偉い。慌てず「こっちだろう」という方向に歩いていると、他の班を発見、事無きを得る。

しかしよりによって梅雨明け直後の炎天下で街中の自然観察である。梢があるところはいいけれども、途中アスファルトがじりじり焼けるところも通るわけで、だんだん小学生も消耗して機嫌の悪いのが出始める。更なるカオスの予感。ひー。

そんななか、一人の子が「これなんですか?」と聞きに来る。見ると、何かの幼虫で3cmほど。真っ黒でしっかりした顎があるので捕食者っぽい。プロポーションヘビトンボに似ているけど、ここは道路の脇の畑だ。マイマイカブリにしては体が細身過ぎる。というわけで、クモ担当の私は逃げて昆虫担当の人に振ってみる。するとその人(蝶屋さんらしい)もはて?という。「何かの水生昆虫のようにも見えるけど、、、さっき池のそばを通った時に子供が網で水を掬ってたから、ひっかかって畑まで運ばれたかも」と。

まあでもそれもはっきりしない話だ。なので「持って帰って調べてから返事するね」ということに。そうこうするうちに12時で観察会を終え、さすがにこちらも暑さでへバへバになっちゃって、お昼に入ったデニーズの冷房のありがたかった事。

さて、帰ってきて研究室へ。二万円弱した幼虫図鑑を隅から隅まで見てみるも、それらしいのは見つからない。念のため水生昆虫検索表も繰ってみたが当たらず。さてこうなると途方に暮れるぞ。仕方がないので、うーんでもこいつは鞘翅目っぽいと当りをつけ、幼虫図鑑に載っていない甲虫で、肉食で、街中でもいそうなものって、ひょっとしてゴミムシの何か?と思ってググってみたらどうやらそれっぽい(もちろん種まではわからないんだけど、これで許して)。

というわけで勉強になりました。いつも思うけど、人に教えるのが一番の勉強なのです。

ところで、実は子供相手の観察会は初めての経験だったりする。小学生は生態の話をしてもあんまり興味を示してくれないことがわかった。付き添いの親御さんたちには受けるんだけどねえ。これも勉強になりました。