海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

今どきの道徳

昨日は上の子の授業参観だったらしく、一日会議で抜けられなかった私を置いてヨメサンが参加。授業の内容は「この街の素敵」。まず、ボランティアのお母さんが「小川でザリガニ採り楽しいな。近くの大学では中で遊べて楽しいな」てな人形劇を演じた後、先生が「さあ、みんなこの街のどこが素敵か、書いてみましょう」という進行。で、上の子、回答用紙を前にずーっと鉛筆をくわえてぼーっとしていて、結局白紙で提出したとか。何を書けば良いかわからなかったかららしい。大層当惑するヨメサンであるけど、私に言わせれば、それはそもそも設問が変なのである。つまりこの周りは延々住宅の広がる区域だから、子供の実感レベルでここからここまでが街だという明確な区分けはないのである。「この街の素敵」って言われたって大人だって困っちゃう。もちろんほとんどの子供はそれでもちゃんと答えていたらしいけれども、それは単に先生たちの誘導に乗って、つまり顔色から相手の求める答を推察しただけの事。まあ確かにそれができるのも良い事かもしれないけれど、一方で自分がよくわからない事をわからないものとしてほかっておけるのも大事な能力ではないか、とヨメサンを説得する。

で、この授業が「道徳」の時間らしいのだな。今どきは「この街の素敵」を学ぶってのが道徳の範疇になっているらしい。それってつまり郷土愛教育ですか?そう聞くと、古い感覚の持ち主であるところの私としては、そんなの余計なお世話でそもそも教わるような事じゃない、上の子が答えられなくても全く問題ない、とさえ思うのよ。