海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

大負け

今日から二泊三日で夏の家族旅行。温泉にでも入ってゆっくりしたい一方でこの暑さから逃れるには標高の高さも必要。ということでこの二つの条件を満たす万座温泉へ行くことに。私学共済のおかげで割安に泊まれるし。

いつもと違って関越道に乗るので最寄りインターは所沢。ETC割引を効かせるために9時までの通過が必要だ。しかし所沢を使うのはこれで二度目。平日の朝に道がどれくらい混んでいるかイマイチよくわからない。とはいえ、7時45分に出ればなんぼなんでも間に合うだろう、と前日にヨメサンと「7時半出発にしませんか」と打ち合わせる。15分はヨメサン時間への配慮だ。ところが朝、こちらの想像以上のヨメサン時間が発生し、出発は7時50分。更に途中で少し寄り道して借りていたDVDを返すと言う。これでもう5分は失うわけで、俄かに暗雲漂う割引への道。そして道路は順調に渋滞している。しかし後半1/3くらいのところで急に走り出して、あと1kmのところで10分時間が残っている!これはいけたか、と思った所で最後の渋滞にハマり、交差点を抜けるのに残り時間を全て使ってしまい、結局インター通過は9時4分だった。がっくし。負けてみると、わずか4分のことで、数百円とはいえ余分に料金を払わなくちゃいけないのは、微妙に不条理さを感じるわけだ。

さてその先はツーツー走って軽井沢に。そこから北に上がって浅間山を堪能しながら鬼押出し園に。今回プリンス系の万座高原ホテル宿泊なので、ここに無料で入場できると言う。で、「ここは鬼が岩を押し出して作った奇景だそうだ」と説明すると「鬼なんていないんだい!グルルルル」と唸る上の子。「鬼がいないなんて、なんでそんなことわかるねんな。見たんかいな」と旅に浮かれて日頃と違う事を言い出す父親。悪魔の証明なんて概念持つはずもない上の子「だって実物を見た事ないもん」というので「じゃあお前はホワイトタイガーの実物を見た事ないだろ。ホワイトタイガーは本当はいないんやな?」と更に混ぜっ返すと「それはテレビで見た」というので「鬼だってテレビに出てるやん」と言うと「あれは作り物」と言う。なかなかよくわかっている息子じゃわいと思うものの、ついつい「じゃあホワイトタイガーも作り物かもよ」という意地悪な私。事ここに至って上の子もこちらに付き合うのがバカバカしくなってきたと見えて、話を合わせ始めたので、つまらなくなって鬼はいない事で合意が図られたという。

そんなこんなで万座についたのは2時。チェックインまでまだ時間があるので、白根山に行こうという事に。ナビも使わず適当に行っていたら、道を間違ったらしく渋峠近くについてしまい引き返して10分ほどロス。有料駐車場につくと雨がパラパラしてくる。空を見上げると、モクモクと黒雲。遠くの方でゴロゴロという音も聞こえる。うーんと思いつつ、ここまではるばるやって来たし駐車場代も払ったし、と観光客根性が頭をもたげ、パラパラ来た雨も一時収まって、展望地点まで登り20分くらいなら空も持つさアハハと出発したのが失敗だった。半分くらい登った所で大粒の雨が落ちて来て、これは進めないと途中にある噴火用の避難小屋に逃げ込んで他20人ほどの人と一緒に雨宿り。そしたら雨はさらに強く降ってきて、もう一歩も外に出られそうもない。傘は一本だけあるけどほとんど役に立たなさそうな雨粒の強さよ。そして雷はピシャピシャ落ちるし、もう登るのは諦めるにしても、下りの道も、この辺は標高の高さと火山ガスのせいであろうけど木が生えていないので、草の中から頭突き出した状態で歩かなければならない。怖いわね。

しかしいつまで待っていても雨の止みそうな気配もなく、よく見ると時折傘をさした人が何事もないかの様に降りてくる。これならずぶ濡れになるのさえ覚悟すれば、とついついつられてウチも降り始める。で、ちょっと歩いたときに「パニック映画だとこういう付和雷同的な行動をするとひどい目に会うんだよなあ」という事に気がついて激しく後悔するものの、ここまで来ればもう引き返す線はないのであって、子供と手を繋いで、濡れた下り道で滑らぬ様そして体を高くしない様中腰になりできる限りの速さで降りてきた。いやあ酷い目にあったと言いながら車の中でずぶ濡れの服を着替えてホテルに。ここでも荷物をおろして建物の中に入るまでのわずかな時間にずぶ濡れになった。観光とはいえ、山に行くならカッパくらい持って行くべきであったと反省するのであった。

ホテルでは長崎から帰省中のS宮さん一家と合流。今日明日と一緒なのだ。家族同士で会うのは結婚式以来。