海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

比喩力

締め切り仕事が立て込んでくると精神衛生によろしくないので、それぞれをやっつけるのにどのくらい時間が必要か見込んで、この仕事はこのタイミングで始めて、こっちはその後このくらいのタイミングを置いて、とか計画するだけで随分と心安らかになる、そうさ私はダンドラー気質。しかしやっぱり最良の良薬は、見込んでいたよりも短い時間で片づけてしまう事。しかも二つ。わーい来週のオレは余裕があるよ。

学生に英語を読んでもらっていて、例えば魚の乱獲について書かれている文に漁業資源の意でstockという語が出てきて、辞書には在庫とはあっても、資源とは書かれていないとする。そういうときには、在庫とその本質を共有する概念で、魚の乱獲という文脈にフィットするものは何か?という事を想像してもらう必要があるわけだ。で、学生に「在庫って、そもそもどういうもんだと思う?つまり、在庫の本質って何かな?」と問うて、「どこかにまとまって存在していて必要に応じてそこから取ってこれるもの」というような概念に到達してもらおうと思うわけ。ここまできたら、「資源」までもう一歩だ。だけど、この手の質問は多くの学生の最も苦手とするところであって、「商品」とか答えられて、折角の誘導も簡単に座礁してしまうのだな。ここまで来ると想像力と言うか国語力と言うか、もっと言うと日頃物事のどこを見て理解したと考えるか、というその人の哲学までが関わる事なので、そう簡単に教えられる事じゃないのだよな(想像力や国語力なら訓練で向上するかもしれないけど哲学は変えられないもの)。ちょっとお手上げ。