海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ドーピング

そして今日は栂池に行ってみる。大学の山の家があって学生時代よく通った栂池ももう15年ほど御無沙汰なので、1度再訪せねばと思いつつ、新しいところをイヤがるヨメサンをなかなか説得できていなかったのだな。と言うわけで今回がチャンス。リフト券お高めだけど子供料金要らないのでダメージも小さいし。で、宿のご主人奥さんに今回もお世話になりましたとお礼を言って出発。もうこの時間だと中央の駐車場は埋まってるだろうと鐘の鳴る丘近くの駐車場に入れてみる。ここを使うのは初めて。ゲレンデまで歩いて4分と書いてあったけど、実際はそんなにかかってないような気がする。午前中は上の方がガスっていたので主に麓で滑る。でも、午後から晴れたので、この土日最初は二日間とも雪マークだった事を思えば望外の好天だったわけ。で、栂の森もハンノキも昔のままね。上の子はあんまりスピードが出ないのでダラダラ斜面でこがなきゃならない事が多くて消耗が激しく、本来ならリフトが止るまで滑るべきところ、最後が鐘の鳴る丘だったこともあり後20分残して16時半についに滑るのを断念。とはいえいつもの終了時間と同じなので、さっさと片づけお風呂に入って白馬飯店でご飯を食べAcoopで買い物を終えた時点で、ん?18時半?いつもならここで19時半頃なのに、私と上の子だけだと物事はこんなにスムーズに進むものなのか。素晴らしいぞ長子コンビ。

で、帰るわけだが、今回の旅で何が1番不安だったかと言うと、ここなのだ。クタクタになるまで滑って風呂も済ませ腹も満ちた状態で高速を運転するなんて寝てくれと言わんばかりであって、さすがの私もちょくちょく辛い思いをする。ので、いつもヨメサンに頑張って起きててと懇願して横で喋り相手になってもらっているわけだが、今回は頼りの綱のヨメサンがいない。横にいるのはフカフカまだ頼りになるんだかならないんだかわからない十歳児。オレ一人で運転しきれるのかしらんと心配なわけ。で、心配だけど帰らにゃならんわけで、とにかくも、前回なかなか効果的だった70-80年代歌謡曲プレイリストを武器に白馬駅前を出発。この1週間で1.5倍ほどに増量してあるので、二周する間にウチに帰れる計算だ。で、バーバー歌うわけだが、ふと横でおとなしくしている十歳児はこの横で「まちぶせ」など大声で歌う不惑半ばの中年男性の事をどう思っているのだろう?と新たな不安が持ち上がってくるわけ。で、
「おい、ボクちゃん、この曲の歌詞、意味わかる?まちぶせ」
「えー?わかんない」
そう言われたら言われたで、今度はこの子日本語大丈夫かしらとも思うわけで、
「わかんないことないだろ?普通の日本語やんか。知らない言葉はないだろ?」
「うん」
「じゃあ何の歌だと思う?」
「まちぶせしてるの」
「ほう。そうだよ。じゃあ、何のためにまちぶせしてるかわかる?」
「誰かをビックリさせるため」
「えー?!誰かをビックリって、何がしたくてビックリさせるの?」
「だって、ビックリさせたら笑えるでしょ」
「好きだったのよあなた、ってのは、、、」
「ビックリさせるのが好きなの」
そんな風に思って聞いてるのか。。。いや、十歳児で、別の人がくれたラブレター見せたりする事の意味を了解していたらそれはそれでイヤなんだが。

とか何とか言ううちに豊科ICに着いて、19時40分。単調な高速に乗るここからが本当の試練であって、そこで次なる武器を投入。実は宿の奥さんがチェックアウト時に心配してエスカップを2本くれたのであるよ。私はいつもコーヒーを飲むのだけど、こっち方面の飲み物は使った事がなくて、そうかそういう使い方があるのかと新鮮な気持ち。で、ありがたい心遣いに感謝しつつ高速に入る直前に一本飲んでみたらば、これが効くのなんのって。もう全然眠たくならないの。ガンガン走って、小牧付近でもう一本空けて、なんか助手席でiPadいじってる上の子(エスカップ一口飲んだ)も起きてるもんで、ちっとも辛い思いをせずにウチまでノンストップで走り抜けたと言う。最後はこっちは上の子もちゃんと歌詞の意味がわかる「チャンピオン」とかハモったりして。ライラライラライラライラライ。結局23時20分着。すっかり眠りこけていたヨメサンを叩き起こしてハイテンションなまま土日の報告をまくし立てる。いやーすごいわ滋養強壮剤。