海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

弱者なりの戦い方とかあるのだ

「クルマを捨ててこそ地方は甦る」を読んだ。町の中心から自動車を排除して、人が歩くようにすることで町の賑わいを取り戻し経済の地域循環性を強めコミュニティーの復活を図ることがこれからは重要である、ということを主張する本。各論というか事例紹介としては京都と富山の例が挙げられていて、へーと思いながら読んだ。いや、私も京都の四条通りの歩道拡幅は好感をもって受け止めてるのね。これやってから圧倒的に四条通り歩きやすくなったものな。この本にあるように、一時の大混雑も今はなくなったようだし。ということで、この先生の物言いには煽りがちなところがまま見られて、しかもこの本はくだけた新書であることもあって、ちょっと大丈夫かいなそこまで言い切って、と思うところも多かったのだけど、内容はそれなりに刺激的で、ウチの町でクルマ排除するならあの辺かなあとか妄想が広がった。クルマ排除ってのも表現としては煽り表現であって、実際にはクルマを全部捨てるなんてのは無理であるからして、こういう煽り表現でもって、クルマに対する過剰な依存を弱めようってことなんだよねきっと。で、私的に感心したのは、こういうクルマへの依存を弱めるための動きを、弱者の行うゲリラ戦であると位置付けていること。いや、夜郎自大が幅を効かせるどこぞの社会において、自らの力を過不足なく見積もった結果、それが弱者なのならそれをきちんと認めてそこで取るべき方策を考えるって態度は極めて正しいんだけど、それができる人ってホントに少ないからさ。