海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

良い弁護士

午前中に学生と会って卒論の相談をしなきゃいけないと思ってドンヨリと研究室に行って、まあ暑さのピークは過ぎたからそれで良いんだけど、それでも汗はかくからどっかり椅子に腰掛けてマックを動かすとスケジュールアプリが前面に。と、ガーン!学生と会う約束してたの明日じゃーん!!あーーーオレ一体何しに来たのー?こないだ書いた、副町長に怒鳴られたことを町の意見フォームに書いた件、その返事が昨日できて、そのことについて担当の方とお話ししなきゃと思ってて、今日は学生と会うから明日にと考えてたのに間違ってたじゃん!!今日できたじゃん!!!アホやーオレー。もうあかんね歳で。しゃーないから昨日の続きで気楽な原稿に取り組む。気楽なんだけど、ちゃんと一つ一つの学会講演の中身を確認しながらなので手間はかかる。オレ不真面目なので正直言うと全部の講演を全て集中して聞いてるわけじゃないのよね。なんか面白い発表があるとその後しばらくそのことを頭の中で考えてるから他の発表聞けなくなるのよね。と、午後遅くになって早めに退出。某友人に付き添って某弁護士事務所に。ついてみるとその事務所には、もう何年も前に知り合った若い弁護士さんがいた!まったくの偶然であるが、これは何かの縁に違いない。って言うか、法律家には私は以前は偏見があったのだけど、その方とか他にもいろんな方と会う機会が最近ちょくちょくあって、法律家を十把一絡げで扱っちゃいかんと言うことを痛感している。良い人もいるということだ。で、今日は良い人だった。私有とコモンズとの関係ってのは極めて現代的なテーマだろうと思うのだが、そのことについて私の考え方というのはどうもマイノリティに属するものらしく、なかなか人にわかってもらえないのだけど、今日はよくわかっていただけてとても嬉しかったという。で、帰ってきて町の寄り合い。21時に終わってやっと晩御飯。

落差

私は本来引っ込み思案なタイプなので出不精でもある。できればずっと自分のウチとか慣れ親しんだ場所に籠っていたいクチだ。けれど就職してからは外に出るのが苦にならなくなった。っていうか、ウチにいるのは良いのだけど職場に行くのがドンヨリするようになったのだな。特に今の所についてからは顕著になった。だって外に出てるのって学会だったり調査だったり講演仕事だったりで、自分的に自分の価値が認識できる時だから、まあ充実しているわけよ。逆にいうと、日常の空間であるところの自分の研究室に来ると疎外された気持ちになってドンヨリすると言うね。で、今日は楽しい週末の出張を終えて久しぶりに研究室に来てドンヨリ。雑誌編集系の雑用をして、もう一年以上ほかっておいた某DBの不具合改修作業に取り組み、なんかわかった気がしたので学会サーバーの担当の人に連絡してみたら、知らない間にサーバー管理が外注になっていて、すぐには治らない感じ。ぐうう。これ今週末までに治らないとまた私怒られるんだけど、そんなんなってるって知らんかったからなあ。で、これやるつもりだった時間が空いたので、週末にあった方の学会の学会誌に載せるための気楽な原稿書きに取り組む。どんよりを払拭するには働くに限るわ。

文化生活

さて今日の用事はミシマ社に行くことである。が編集さんが朝に予定が入っていて、出かけるのは午後から。どこか喫茶店で論文でも書くかなあと思っていたところ、そうだ確か「虫展」というのをやってたはずだということを思い出し、場所を調べると乃木坂だという。近いじゃん。ということで、10時半頃ホテルをチェックアウトして乃木坂の駅に向かうが、渋谷魔宮で道に迷い時間を空費し、ついた時には11時過ぎ。出口はどこがいいかな?と思いながら構内をさまよっていると国立新美術館出口はこちら、みたいに書いてあって、なんか心に引っ掛かりを感じたものの、とにかく会場に向かう出口を探すのに夢中になってスルーしたわけ。で、出口はすぐにわかって外を歩きだすわけだけど、会場の近くになって、国立新美術館の何たるかを思い出した!そこのミュージアムショップでちいさいミシマ社展というのをやってるんだった!!これも機会があれば覗こうと思ってたのだったよ!!!まさか同じ駅だったとは!!!!ということで、まずは虫展の会場に到着。そんなに大きな展示でもなかったので40分くらいでサクッと見る。あー、こういう切り口でやるのっていいなあとおもうわけ。で、駅の方に戻って新美術館。あー、あるある。1粒で二度美味しいわ。こっちも、なんか、こういうのの一部になるのねオレ、とか思ってうれしいわけ。で、こっちはさらにちいさいので15分ほどで見終わって、乃木坂に戻って自由が丘に向かう。しかし移動中ほとんどの場所でフリーのWi-Fiに繋がるのは結構ビックリした。東京便利だ。ともかく、着くと12時35分。13時に訪問の予定だから微妙に時間があまるので喫茶店でコーヒー一杯だけ飲んでから時間ピッタリに到着。こないだ送ったゲラの更なる疑問点について相談する。対面で行うとスムーズで良いわ。そのあと、販促イベントの相談。トークショーもやろうかな、とか、あんなとこやこんなとこで販促展示をさせてもらったりできるかも、みたいな話をしてもらってなんかオレ下へもおかぬもてなしされてる気持ち。舞い上がるわ。さらに、クモ映画を語るイベント案とか出てきてマジやりたいんですけどオレ、みたいな。そしてウェブマガ用のインタビューを受け、最後にオレの酷い字で一筆書いて都合2時間弱。めっちゃ充実した時間やった。で、思うけど、ミシマ社って若い会社で社員さんが若いエネルギーに満ちあふれているのね。20-40歳代の、生きものとして一番良い時期にあたるわけでしょ。ので、一緒にいるとそれだけでこっちもなんかうきうきしてくるのね。無茶楽しかった。で、うっとりしながら新幹線で帰ってきて、京都で途中下車。知人の紹介でフリーの放送作家さん?と会ってクモのお話しを二時間する。正直、結構疲れてたけど、新しい人と会うとシャキッとするので、なんとか持つ。帰宅22時。しんどくて駅までヨメサンに迎えに来てもらっちゃった。ウフ。

独身貴族

二日目はさすがに9時半からの開始。快適な宿だったスイデンテラスを後ろ髪引かれながらチェックアウトして、向かいの会場に。今日はクモ糸のセッション、生態と分布のセッション、スパイバー提供の無料昼食(美味しかった!)をはさんで午後の分類のセッションと続くわけ。で、三時に終って、帰りの飛行機の時間までスパイバーとKOキャンパスのミニツアーがあって、私は以前にも一度案内してもらってたところもう一度見学してだいぶわかってきた感じ。抽選に外れたTシャツの現物も見た。触っちゃいけないんだけど、黙って触っても良かったかもしれない。終って空港へのバスを皆さんで待っていると、この後の観察会のためにレンタカー借りてたT川さんが送ってってくれるというのでありがたく乗せていってもらう。帰りの便は行きより人が少ないので、万一飛行機が落ちても学会のダメージは中程度だなあとか思っているとこれが揺れるのよ。勘弁して。でもやっぱり落ちないのよね。不思議。で、羽田に着くと19時半。もういい時間だ。もちろん今から帰る事はできるんだけど、せっかくここまで来ているので明日東京に用事を作っておいたのだな。そうしたらここで宿泊できるじゃん。ということで、渋谷まで移動して良く泊まるメッツに投宿。さすがに今から誰か呼びだすのもはばかられるので、渋谷ストリームのビストロに入って、読書しながらワインとタパスの夕食。フォアグラのはいったリゾット食べたら胸焼けした。しかし、確かに満腹食べたのは食べたけどムッチャお金かかって、東京はこわかとこたい、と思った。

神スケジュール

ということで学会は今日から本番。いつもなら土曜の朝9時から10時の間に始まるところ、鶴岡行きの最も便利な交通機関であるところの羽田との空路は一日四便。初発の便だと到着7:50だけど出発が6時台だ。で、遅い便2つの到着は17時ないし21時ごろ。これは使えん。ということで、当日の空路を使うなら11:10発12:10着の便一択となる。もしくは前日入りだわな。ということで今回の大会初日は午後からの開催なのであるよ。大変現実的で今回の運営は有能だわあ。つうことで昨日から来ている私には今日の午前中がボーナスポイントになるわけ。さあ何しようかな、と、そうだ鶴岡にはクラゲで有名な加茂水族館があるじゃん。朝の時間を埋めるのにちょうどじゃん、と思うわけ。しかしアイデアは良かったものの現実は厳しいのである。というのは加茂水族館鶴岡市街地から10kmほども離れていて、公共交通機関はバスしかない。で、なぜかわからないけど土曜日のバスは平日の約半分しか本数がなく一日5本しかない。いくら自家用車がなければ暮らしていけない地方といっても、加茂水族館ってたら観光の要地じゃない?土日にバス増やすべきところじゃないの?と、いってもしゃーないので8:35のバスに乗るべく朝食食べて駅まで歩く。次のバスだと到着が11時をすぎちゃうから帰ってこれなくなる。で、この便だと9時過ぎにはつくのだが、幸い水族館は9時から開いているので時間のロスはない。ただ問題は帰りだ。帰りのバスは乗ってきたのがもう少し先まで行って折り返してくる9:59が始発。で、次のだと駅に着くのが13時。大会始まってるじゃん、という。だからこれには乗れない。やむない帰りはタクシーをよぶのか。10kmってことは4000円くらいする?むー。しかし、鶴岡には早々何度も来れるわけではなく、加茂水族館となればなおさらだ。オレも人生の後半戦。少しの金をケチるよりは今のうちにできることは何でもしておかなくては、と思うよね。つうことで9時過ぎに加茂水族館について中を見る。と、最初は淡水魚がいてすぐに鶴岡付近の海水魚になり、そしてクラゲだ。次から次からクラゲがいて、特に私の好きなクシクラゲが充実していてああうれし。と、あれ?もう終わり?まだ9時40分だよ。これ、帰りの始発バスに乗れるじゃん。時間まだあるからもう一周しようって、もう一度クシクラゲみて、バスのって駅に戻ってきたら11時前。ホテルまで歩いて変える途中の道で現地名物という麦切りのお店を見つけたので開店直後のところに入って食べる。結構量が多い。麦切りと蕎麦のコンボを頼んだところ、麦切りの方が美味しかった。ただの細いうどんだとのことだが、現地の食べ物だと思うとありがたい。で、宿でちょっと休んでいよいよ開会。最初のセッションは、行動が5題。私の絡むのが2題。1つは自分で喋る。事前にプレゼンだけ作ってトークはぶっつけ本番だったので、ベストパフォーマンスとは言えなかったかも。まあしかし、巧妙な実験手順については理解してもらえたと思う。いや自分でも上手いこと考えたなあと思ってるのよ今回の実験は。で、ポスターセッションを経て後半はシンポジウムで、まだまとまった発表ができるには至っていない若手を檀上に上げて、来し方とか将来とか語ってもらうという、ちょっと面白い企画。割りと良いアイデアだと思う。もうちょっとライトニング的にして、後半座談会みたいにしても良かったかなと思った。ところで、話してくれたうちのお一人が、私の過去の研究のことをを面白かったネタとして取り上げてくれたのが光栄だった。知らず誰かに影響を与えてるって研究者冥利につきると思わない?そして総会。何度も思うが自分に責任のない総会って楽やわ。で懇親会。今回は鶴岡市提供の良い日本酒がたくさんあってカパカパ飲む。すると若い女性が近寄ってきて、高校生の時進路相談させてもらった○○です。あの時はお世話になりました。とか言われて、記憶に無かったので上手く応対できなかった。失礼なことをした気がする。すみません。で、二次会でA川研でグダグダ飲み。こういうの最高。日が変わるまでいて、さすがにしんどくなってきたので宿に戻ってバタンキュー。

1つのカゴ

というわけで今日から憂き世を忘れて学会である。会場は今やクモ研究の聖地の1つであるところの山形県鶴岡市だ。関西からはとても行きにくい。飛行機の直行便がないので、夜行バスで行くか、新幹線で新潟、山形、仙台のいずれかまで行ってから特急ないしは高速バスか、もしくは羽田から飛んでいくかだ。もちろん私は大人だから羽田経由。羽田までは飛行機と新幹線があるけど飛行機でも20分くらいしか短くならないので新幹線を選んで車中で後書きを書くのである。で、最近新幹線にはフリーWi-Fiのついた列車があり、それを選ぶと最も効率の良いものより20分早くでなきゃ行けないけど、品川で電車が遅れていたので、結果オーライであった。ともかく、新幹線の車内は物を書くには最適で、クーっと集中して書き上げたのだけど、降りる寸前に編集さんから、これ盛り込んどいてといわれてたことを書き忘れていたのに気がついて、よーし空港の待ち時間で仕上げるぜと思っていたらば、出発ロビーには私の他にも学会に参加する人たちがたくさんいて、あまつさえ大会会長までいるものだから、挨拶しているうちに搭乗時間になった。やべー。けど、最終着陸態勢になる前に書き上げたぜ!サクッと送信。どうでもいいけど、学会関係者がこんなにたくさん同乗して、万一事故でもあろうものなら日本の蜘蛛学は立ち直れない打撃をだなあ。。。で、バスに乗って会場のKOのキャンパスに。が、ついたら、いわゆるバケツの底をひっくり返したような土砂降りに見舞われて、私は評議員会に出る必要があったのだけど、まだそれまで1時間半ほど時間があったので、同じく暇を潰さなきゃならないM田さんと今回の宿であるところのオシャレで評判のスイデンテラスのロビーでおしゃべり。学会事務と学生対応の苦労話に花が咲く。私は脇が甘い人間であることが分かった。で、評議員会。まあ普通の会議で私も1つ2つ発言する。終ってチェックイン。なんかこの宿快適だぜ、と思いながらツイッターで遊ぶうち、そうだ今日の晩ご飯のことを考えねばと思いT須賀さんは忙しいだろうからとB場さんに声かけてみると、T須賀さんと飲むって言うからなーんだと混ぜてもらう。結局6人になって、T須賀さんの車で市街地の寿司屋に連れていってもらう。鶴岡は海沿いだからね、寿司が美味いのね。その上米どころだから日本酒もたまらんのね。つうことで遅くまで飲んだ。幸せ。

角があるものはある

書影がウェブに出ているのだけれど、ゲラは今、私の手元にあるわけ。朝起きて採りあえず残った部分をチェックし終ってから出版社に向け送りだし、残るは数日前に1500字書けと言われた後書きのみ。さあ書こうかと思うけれど、実際のところ何書いていいのかよくわからなくて、ああだこうだと考えているうち、ヨメサンが先月の審議会で下品だと言われた人権協会の会長と話し合いをすべくアポ取りの電話をしているではないか。で、「断られたから今から直接協会まで行ってくるわ」という。この人は時々謎の行動力を発揮するからあなどれん。が、すぐに帰ってくる。どうもまともにとりあってくれない様子。それって誰かのことを下品と呼ばわっておいてそのことについて話し合いを求められている人のすることじゃないなあ、ひょっとしてヨメサンが女性だから舐められてるのかなあと思って私もついてもう一回行くことにする。で、部屋をノックしてどうぞというからドアを開けて中に入ったすぐのところでこんにちはと言って自己紹介するも、話す気はないから引き取りを、のようなことが部屋の奥から聞こえてくる。いやいや、話す気はないってこっちは中傷されたと思っていてその点について聞きたいことがあるんですけど、どうして話をするのをいやがるのですか?とか食い下がっていると、勝手に入ってきてなんだ、みたいなことを言われるので、いやいやノックしてどうぞって言われたから入りましたよ、とこちらも売り言葉に買い言葉。そうこうしているウチに部屋に電話がかかってきて、出て行けと言われたから、まあこういう場所にかかってくる電話を盗み聞きするわけには行かないから,と思って部屋を出る。さて困ったなと思うとその部屋の向かいに事務室があるので、あのーすいませんこれこれこういう事情で困ってるんですけどと訴えに行く。そこは役場の職員さんが詰めていて事務仕事をしているところっぽい。で、諸々訴え、やっぱ問題が発生していて解決すべきだと思うけどそれには話し合いが必要で一方それを拒絶されて困ってるので助けてくれ、と訴える。そういわれた向こうも困り顔だけどそれは済まないが事務をやっている以上無関係ではいられないはずだしと、会長と話し合いの場を作るのに仲介をお願いして帰ってくる。後から考えると、向こうは最後まで部屋の奥からこちらに出てこなかった。ので、私は相手の顔もまだ見えず。オレみたいなタイプの人間だから気にならないから良いけど、人によっては失礼だって怒りはじめるよなあこれ。と、まあそんなことがあって、すっかり後書き書く気を失ってさ。まあいいや明日ゲラが届く前に送ればいいんだし、テキストだけなんだからメールがオレにはあるんだしさ。