海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

小さな祈り

昨日オタマジャクシがカエルになって上陸を果たした。やはりヒキガエルのようで、物の本に書いてある通りに、集団で雨の降る中、池の北面を埋め尽くす小さなカエルの群れ。道行く人はそんなチビたちに目もくれず、どしどしと歩いていく。潰された小さなカエルの形をしたものが、足下で見せる命のはかなさに目もくれない。


カエル達は危険な池の周囲のコンクリート地帯を抜けて石垣を乗り越え校舎の脇に拡がる空き地の草むらの中に入っていったのだろう。そして集団を解き、バラバラに散っていく。


今日、池を覗いてみた。集団上陸から取り残されたカエルが二匹、池の端にたたずんでいた。今はぽつねんとしているが、そのうちにこの二匹も草むらに向かうだろう。乗り遅れた二匹に幸ありますように。