海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

あの子の顛末

三日目が最終日。雨模様との予報だったけれども、ままよと岩岳の上に。これで5年前の栂池、五竜と合わせて、夏にリフトで登れるところは全部登った事になる。で、ねずこの森と言うところをノルディックウォーキングするガイドツアーに参加。ねずこの森って、ねずみがたくさん出る森だとばっかり思っていたけど、クロベの森って事なのね。ということで歩き出すけど程なく強めに雨が降ってくる。けどストックがあるので足下覚束ないところでも滑る事なく安心して歩ける。四足歩行ってなんて安定してるんでしょう。そりゃカモシカとかとんでもない斜面を平気で移動できるはずだわ。

カモシカと言うと、この冬スキーにきた時に、雪面でずっと動かないカモシカをリフトの上から見つけたのである(id:kensuke_nakata:20140217)。で、この個体は別のゲレンデに行ってしばらくしてから戻ってきた時もまだ同じ場所にいて、少なくとも4時間はそこに居続けている。で、変だよなあと話をしていたら、ヨメサンが心配になって、パトロールのところに報告しに行ったのだな。すると「大丈夫ですよ、よくある事です」と言われてほっと一安心、と言う事があった。で、そのことを今日、ガイドさんに話してみたら、「ひょっとして5線リフトから見えるところにいた個体ですか?その個体は死んでました。多分動けなくなって雪に埋もれたんでしょう。3月に雪が溶けた時に見つかって、みんなで麓に下ろしました」との話。そうかやっぱりあれはあの子の最後の時間だったんだ。聞くと今年は他にも二頭死体が見つかっているそうで、そうかまあ順調に間引かれてるんだ、と私なんか思うのだけど、ガイドさんは「残念でした」と神妙そうな顔。いや、そんな私ら素人じゃないので、俗情に合わせてくれなくても良いのよ。

とか、このガイドさん、とってもいい人なんだけど、自然の知識については実は不勉強みたいで、特に動物の事がよくわかっていない。ザトウムシを見てクモだ、とかいったり(まあ解像度を下げれば間違ってるわけじゃないが)、樹皮を雨水が流れて根元に作る泡の塊をカエルの卵かもとか言ったりするので、やんわり訂正してみたりする。するとこちらが素人じゃない事がバレて、それ以降ガイドさんは微妙に喋りにくそうだったのね。まあしゃあない。しかし、初日のホタルのこともあり、白馬のガイドさんはもうちょっと生き物の事を勉強した方が良いかもしれない。

ということで、昼には山を下りてきて、観光案内所でランチにお勧めの店を尋ねると、いろいろ教えてくれて、その中でも一押しというできたばかりのプレリー白馬というお店に行ってみたら、テーブルを片づけるからと店の前で待っている時に、中からおばちゃん一行が出てきていきなり「ここはとっても美味しいわよ」と話しかけられる。「そうですかあ。僕らも案内所で聞いてきてぇ」とか返したけど、あの気安く話しかけてくる様子はおばちゃん大阪の人に違いない。で、確かに美味しかった。白馬はレベルが高い。ご飯を食べていると雨はますます強くなるので、午後は温泉巡りでもするか、と言う事になった。ということで八方の中腹にあって夏期だけやってるおびなたの湯に行ってみる。普通はいけないしね。すると、ここがひなびてていい湯だった。中で、1週間北アルプスを縦走しているというおっちゃんとも話になったのだけど、子供らを小さいうちにこういうところに連れてきて、ともかくいろんな体験をさせる事は学校の勉強よりずっと大事だ、と言う話をいただき我が意を得る。そのためには、大人がちゃんと遊ばなアカン、と言う話。まったくその通り。いやあ良い湯だった。しかも今日は8日で八方の日らしく、八方温泉は半額サービス!という事で、次はみみずくの湯に。ここはおびなたよりは混んでいたけど、まあそれでも冬の事を思えば全然問題なし。ここの露天からだと八方がキレイに見えるのね。

で、さすがに二つ温泉に行くとちょっと飽きてくるので、前から気になっている松川沿いのキャンプ場を偵察に行く。なかなかよさげなところであった。で、気がつくと夕方なので、いつものようにAcoopで買い物して白馬飯店で晩ご飯を食べて帰ってくる。今回もサービスで杏仁豆腐出してもらって感激。まあ向こうにしたら「あら、ついに夏にもきたわね。おまけしとこか」ってなところか。いや、実際考えてみると、今年はこれで6回目の訪問で、我が家が外食で一番よく利用している店だと言う事になるわね。馴染みの店と言っても良いでしょう。