海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

干物になる

午前中はフィールド。私がこれまで調査対象にしていたクモは木陰に網を張ることの多い種で、夏のフィールドワークといっても、それほど暑さを感じるわけではなかった。しかし、今調べているナガコガネグモは、草っぱらによく見られるもので、ということは陽光を遮るもの無し。


もう汗も出てきませんって状態になってやっと作業が終わり、ぐっちょり濡れた汗拭きタオルはそのまま車の中に放置して、午後は研究室で論文書きをした。で、帰りに車に乗ろうとすると、すえた臭いがする。タオルからである。ピンと来て、いそいそと家に帰り、晩ご飯の用意をしているヨメサンを後から羽交い締めにして、そのタオルで鼻を覆ってやった。ダンナの昼間の奮闘を体感してもらおうという目論見だ。しかし、ヨメサンは何も臭わないと言う。おかしいなあ、と思って自分の鼻に持って行くとやはり臭う。


そういえば、私は納豆の臭いがもうどうしようもなく嫌いなのだが、多くの人はそうでもないらしい。どんな感覚にも人によって鋭い鈍いがあるように思うが、嗅覚は個体差が一番甚だしいような気がする。