海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

東京さ怖かとこたい

今日はT京科学大に出かけて、来週末の鳥学会での発表の準備をY田さんとして、その後Mぺさんと論文を書き、夕方からは三人で新宿に出かけてSニーのI上さんと合流して飲む。

いや、それが何の気なしに入った新宿MYCITY7階にある「○いもん」というお店。まず中に入ったら店員が「いぃーっえっす」と、まるで往時のメグライアンかあんたらは!って感じで声をかけあっている。「っえっ」にアクセントがあるのね。いきなり盛り下がる4人。で、メニューが出てくると「サンマの塩焼き1500円」とか「ねぎま450円」とか書いてある。「えーっ、まさか一本450円って事じゃないよねえ」とか言いながら、でも怖いから注文取りに来たお店の人に尋ねてみると、「一本です」と。「あのー、驚愕してもいいでしょうか?」と私。皆の賛同を得たので、思う存分驚いてみる。仕方がないので、一品5切れくらいの刺し身三品盛り合わせ、ねぎまとウズラ4本ずつとビール一人一杯頼む。しめて12000円なり。田舎者は新宿なんかで飲んじゃいけないんじゃないかと。長崎に泣いて帰るべきなんじゃないかと。

味は確かにおいしかったんだけど、値段が張ればおいしくなるのは理の当然。ここで考えなくていけないのは、値段と味の関係が線形ではなくって、飽和型の曲線を描く事である。すなわち値段が高くなれば高くなるほど単位料金あたりの味の向上度が小さくなってくる。であれば、どこかほどほどのところにコストパフォーマンスが最大の点があるはず。お客としては、そこが欲しいわけよ。高いけど、おいしかったからそれでいいやって事にはなりませんぞ。

ほうほうの体で逃げ出して、二軒目の蕎麦屋でやり直し。なぜだかつけ麺の話になって、私は以前から、冷たい麺を温かい汁に入れて食べるあの食べ方が理解できないので、そのように訴える。私の常識では、わざわざ冷たいものと温かいものを混ぜてぬるくして食べるなんてありえない。だって、うどんでもそばでも素麺でもザルに盛る時は冷たいつゆでたべるじゃないですか。そしたら、「いや、鴨せいろは温かいつゆだ。食べた事は無いのか?」と言われる。そういえば食べた事は無いので、注文すると本当に温かいつゆが出てきて、自分の世界の狭さに少し恥じ入る。食べてみると、最初の一口はそんなにぬるくなってなかったのでおいしかった。しかし、そのうちにぬるくなってきて、やっぱりおいしいと感じられなくなったので、再びそう訴えると、「しばらくつゆの中で温めればよい」と。で、おあずけを食った犬よろしく、お椀の前で「グルグルー」って待ってから、食べてみると確かに温かくておいしい。でも短気な関西人としてそんなストレスのたまる食べ方はちょっとねー。