コッコさんとは、上の子が生まれた時に友達からもらったプレイジム付属の人形の事だ。で、まだほとんど動けない赤ん坊の上につるされるのだが、赤ん坊が体の下についているボール状の部分に触ると電子音のメロディーが鳴るという仕掛けである。で、今や4歳と2歳であるところのウチの子達には、コッコさんは無用の長物に成り果てているわけで、申し訳ないけどガラクタ箱に詰められて寝室の押し入れの奥底にしまわれたのだな。
ところが、そうされたコッコさん、触りもしないのに一人で音楽を鳴らし始めた。押し入れからくぐもったメロディーが延々鳴り続ける。寝ようと思っても、気になって寝られやせん。さてはコッコさんの機嫌を損ねたに違いない、と押し入れから取り出して陽の当たる本棚の上に鎮座させてやったら、ピタリとメロディーを止めてしまわれた。やはり物と言えども魂がこもっているのであるな、というアニミズムな今日の私、という話。
