海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

子供だましの効かないオッサン

職場の健康診断。古巣では11月にやったのでわずか半年での事。こりゃあもう健康になっちゃうよ。ともかく、新しいところでのメニューからすると古巣がいかに手厚く健康管理してたかわかるのだな。古巣では眼科検診と普通の健康診断と二回あったのがこちらでは一回で、老眼の検査がなくて「やったこれで老化がバレない」とか胃のX線検査がなくて「あの膨満感ともお別れ」とか思うけれど、これまで調べてもらっていたのがなくなるのは、それはそれで不安にもなるわけで、人間犬にでも行こうかなあと思う今日この頃。身長を測ったら、いつもより10cm低い値を書かれる。年取ると背も縮むのかイヤだなあ、ってそんなわけはなく、係の人に訴えても「でも、その値が出ている」と取りあってくれない。なんだいメニューが少ないだけじゃなくて機械も壊れたのを使っているのか?と思って、さらに強く「そんなはずはない」と訴えて、やっともう一度測らせてもらう。二度目で正しい値となる。しかし、そんなことをしていたせいか血圧測定で大幅に高い値。次が採血だと言うのも悪い。で「イヤア、血を採られるかと思うとドキドキしちゃって」とか無駄口を叩くと、じゃあ後でもう一回測りましょうと言われ、採血。私の軽口が聞かれていたようで、係の人が色々気をほぐす事を言ってくれて、さすがに関西なので喋りが上手なんだ。すっかり気楽になって腕を出したら、この10年で最高級に痛いチクリだった。口は良いから針刺しの技術を上げて欲しい。で、血圧は結局少し高めの所に落ち着いた。中年って哀しい。

夜はゼミの飲み会(といっても女子学生はあんまり飲まないのだが)。世界地図前で集まって裏寺町を通る。このあたり、この10年で様子が一変しているのね。ビックリしてキョロキョロ歩くうちに忍者屋敷に。学生の説明によると、なんだか流行っているらしい。店の前には、忍装束の人がいて、時代劇風の言葉で、自分が忍者とのこれから我々(姫と殿らしい。私が殿だってさ)をどこか修業?に連れていくと言う設定で喋っているらしいのだけど、早口で(やってる方も恥ずかしいのかね)良く聞き取れない。まあ聞こえなくても後をついていけば席につけるのだけど、なんか無用にグネグネ曲がる細くて暗くて天井の低い道を歩かされて、頭打ったりしてイヤン。これ、火事になった時に避難するの大変だなあ、と言うと「途中、非常出口がありました」と一人の学生。私よりずっとしっかりしている。もしもの時は彼女の後についていこう。で、飲み食いを初めてしばらくすると席に忍者が現れて、忍術と言う名の手品を見せられたり、帰る時に店の前で忍者が巻物を拡げて「また来い」との意の文を読まさせられたりした。東京に住み始めた頃新宿で飲んでいて突然ベリーダンスが始まったのに、たいそうビックリして「そんなサービスは良いから旨い物を食わせろ」と思ったものだけど、今や京都でもこんな事になっているとは。本質をおろそかにして目くらましばっかりに情熱を注ぐのは頽廃だと思うよ。