海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

一昔

今日も実験。その後「里山資本主義」を読んだ。グローバル経済の裏に、地域レベルで小規模かつ自給的な社会を作ろうじゃないか、という本。ある種のアジ本であるためか、そのポジティブな側面を熱く語っていて、そうそう上手くはいかんだろうと冷静な頭では思うのだけど、10年も前から畑で野菜を作ったり最近は薪を集めたりしている私的には気持ち的には大盛り上がりで読めた。いや、上手くいかんだろうと書いたけれども、ヒトも生物の1種だから、その分布は資源分布に大枠規定されていそうなもの。で、現代は、化石燃料と言う遍在するエネルギーに依存しているわけで、畢竟大都市に人口が集中してくるのだけど、広く一様に分布する自然エネルギーへの依存度が将来的に強まれば、都市から田舎への再分散が起きると予想している。理想自由分布だな。で、この本に取り上げられているいろいろな事例はその端緒なんだろうと。一方、これが上手くいかない理由と言うのは、グローバル経済が全てだと思っている人たちの攻撃が予想されるからだな。彼らにとっては、経済システムを隠れみのにして大勢の人から少しずつかすめ取る事が生活の糧なのだから、既存の経済システムから離脱する人が増えてくると、おまんま食い上げになる。なので、今は黙殺していても、自給経済が力を持ち出すと必死になって潰しにかかるだろう。手段としては、教育・医療にかかる負担を増やしたり人頭税的な逃れらにくい税を増やしたりがありそうだ。前者は今でもネックだったりする。この予想が悲観的に過ぎるのかもしれないことも本書に書かれていて、グローバル経済側にも里山資本主義的動きが芽生えはじめているのだそうだ(ホントかな?)。それはともかく、この本に書かれている事はウチがずっと目指している方向とほぼ同じで、やっとこういう事を堂々と書く人が現れて嬉しい限り。10年前に初めて小さな畑を借りた時に周りから物珍しそうな顔をされてた頃を思うと様変わりだ。ウチも早く薪ストーブたきたい。

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)

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