海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

読めないのは昔からだよ

話題の「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を遅ればせながら読んだ。AIを東大入試にチャレンジさせるという筆者のプロジェクトについての説明の前半と、そこから出て来た問題意識としての人間の文章読解力について書かれた後半からなる本。なるほど人間がどうやってどの程度文章を読んでいるのかについても理解が十分でない現状で、AIに文章読ませるのは難しいんだな、という感想を持った。よく知らんけど、この課題を突破するにはAIに肉体持たせなきゃいけないんじゃないの?それがダメなら物理エンジンパキパキに積んだ仮想世界の中で肉体的制約を課したAIを遊ばせるシミュレーションでもしたらいいんじゃないのかな?私らの意味理解って、体があってこそのものじゃないの?って、まあ私にとってAIはどうでもいい。いわゆる学校の成績が良い子供時代を過ごした私なので、その頃は何度も何度も友達からこの数学の問題の解き方教えてくれとか言われたもので、その経験から問題が解けない原因の8割は問題文が読めないことにあるのは知ってたのよね。で、今でも決して上位校ではない普通の学生と接している中で彼らの読解力の弱さについては痛感しているので、この本後半に書かれていることはウンウンそうそうと、気持ちよく読めたのであるね。ってか、そもそもそういう気持ち良さを求めて読んだとも言える。そりゃあ偏差値と読解力は相関するでしょうさ。さあじゃあポイントはどうすれば読解力が身につくか、なんだけど、その点についてはぼんやりしたことしか書かれていなくって、そこは残念。これからの研究の進歩が待たれるところであるな。