海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

マネ

朝ごはんたらふく食べて、今日も学会会場に行くべく外に出たら雨が降ってるじゃん。う、こんなこともあろうかと傘を持ってきていたのだが、部屋に置いてきた。で、多分この雨はすぐ止むはずで、今日は色々持っていくものがあるので、ここで傘とか荷物増やしたくないじゃん。。。ということで濡れていくことに。駅までは数分。ここさえ乗り越えれば着く頃には止むはず。レーダーにはそう出ている。いや、実は会場までの電車の経路は二つあって、宿から直行する路線だと着いてから5−6分歩くのだけど、少し迂回して乗り継ぎをすれば会場直下まで電車で行けるのである。ので、そっちを選択するか迷うのだけど、迂回路だから時間が余計にかかるわけで、今からだと講演開始に間に合わないかも。。。ということで直行路線を強行することに。で、着いたらまだ降ってやんの。。。仕方ないから歩くわけだけど、まあ結構濡れた。今日は賞状をお渡しする業務があって、荷物の中にはそれもあるのだけど、プラスチックのハードケースに入れてきてよかったよ。で、午前中のセッションを聞いて、お昼休みは編集長の引き継ぎ業務でT垣さんと打ち合わせ。そうして今日もお昼を食べそびれる。っていうか、もう最初っからそのつもりであったので、コンビニでコーヒーだけ買う。午後は、総会の準備作業。すぐ終わるかと思ったらかなり手こずってこの時間講演を聞けず。いや、夏に蜘蛛学会とあくあぴあと連続で繋いでも認識しないという事態が起こって、これはアダプターのせいに違いない、と新調して臨んだ朝カルではうまくいったので、やっぱアダプターかと思っていたらば、またこないだのあくあぴあで接続しなかったのである。iPadMacもダメで、これは相性に違いなく、なら今回だってどうなるわからんじゃん。怖い怖い。ので、念の為早めに時間を取ってもらって接続テストをしたら、繋がらないんですよ!!そしたら、会場の担当の人が、HDMIVGAに変換するのが悪いのだろうか、と言い出して、HDMIで直挿しできるプロジェクターに替えてくれたら繋がった!!マジか。そういえばあくあぴあのもHDMI-VGA変換アダプターがかまされていた気がする。蜘蛛学会のはよく知らんけど、きっと同じことがあったに違いない。これだったのか原因は。くうこれ今回はプロジェクター替えてもらえたからよかったけど、他のところだとそうなるとは限らなく、こちらでは対処が難しいぞ。あるとしたらVGAアダプターも持っていって置くことくらいか。。。かなわんなあ。で、この問題は解決したのだけど、次なる問題が発生。総会ではYouTubeに繋いでジャーエソビデオをお見せするつもりなのだけど、テストしても繋がらないじゃん。いくらやってもダメで困っていたら、なんとこのホールは電波遮断されているのだとのこと。マジかびっくりそんなの初めて経験するわ。仕方ないので、見せるつもりだった動画は貼り付けて対応。こんなことしてる間に1時間が飛んでったのね。で、総会。編集長としての最後のお勤めであるところの編集委員会報告を行う。まあこれはいつものやつだが、最後なので新編集長を紹介する。肩の荷が降りるよー。で、選挙報告があって、私が次の会長に選ばれたことが報告されて、何か言わされるかと思ったけど、それはなくてホッとする。総会が終わって、色々ある賞の授賞式で、まずは編集長として賞をあげる側として登壇。去年できなかった分もあるので2年分の授与である。この仕事も最後だなー。次は新しい賞で、ジャーエソビデオを作って偉かったね、というお褒めがビデオスタッフに対して行われる。このビデオ制作、スタッフは若手の人たちなのだけど、差配とか編集長たる私が従事していたので、裏方として若い人が褒めてもらえるのは嬉しい。自分が褒められるのはモニョるけど、自分が関わったことで人が褒めてもらうのは素直に喜べるのよね。で、日本のいろんなところにいるスタッフがやっと集まれて顔合わせができたのもさらに嬉しいわけ。と、次の賞が、今度は私がもらう側で壇に上がるわけ。まず学会賞の人がもらって、次が私で日高賞っていうんだな。めちゃ恥ずかしくてモニョる。一言、って言われて、でもこの後スピーチするから、ってモニョモニョ言って降りる。ほへー。で、学会賞の人の受賞講演になるのだが、その次が私なので、当然聞いてない。ヒー上手くできるかしら、と準備した原稿に目を通して、この段階でパラグラフの順番変えたり、重要キーワードを交換したりしているという。大丈夫かオレ?

で、出番が来た。何日か前に書いたけど、このスピーチでは研究の話が封じられているので、話すことに困るのだな。自分の話をしたらただの自慢だし。じゃあ、と例えば日高さんの思い出話をしたって聞いてる人にはつまらなかろう?で、困りに困って、普及活動がなぜ必要でどうあるべきか、というテーマで喋ることにしたのである。こういうメタな方向に持っていけば、きっとなんとかなる。しかしこのテーマは、つまりは理念を語ることになるわけだな。で、理念を語るときに一番必要なのは何かって言うと、口はばったいことを言えばパッションとかエモーショナルな部分であろう。決してエビデンスではない。ということは、スライドはいらない、むしろ邪魔だ、ということになる。エビデンスは要らないのだからグラフも表も写真もいらないじゃないか。キーワードだけのスライドを作るのも考えたけれど、それをすると聴衆が文字に引っかかって、そこで考え込んじゃうかもしれない。パッションを伝えるというのは、ある種の乗り移りというか洗脳的な部分があるわけで、考え込まれちゃうと厄介だ。さらに、スライドを出すとどうしてもそっちを見ちゃうけど、そうするとエモーションが途切れる。スライドがなければずっと聴衆に顔を向けていられて、聞いている側もこちらの顔を見るしかないから、ある意味メッセージのチャネルを限定でき、表情なども使ってエモーションを伝えやすい。ということでスライドをわざと作らなかった。まあ、こういうのは全部後付けで、本当の動機は別にあったのね。去年、学部長として大学の創立何年とかいう行事に参加させられて、卒業生であるところの俳句の夏井いつきさんの講演をやむなく聞かされたのだけど、その時のスピーチが思いのほか面白かったのよ。で、そのスタイルが、スライドも何もなく、言葉だけで悠々と自分の経験を話されるのだけど全体を通して見るとメッセージが浮かび上がってくる、というもの。その技にすっかり感心して、オレもあれやる!って思ったわけ。で、今回の受賞講演はその絶好の機会だったわけですよ。まあしかし、いざ舞台に立ってみると不安だわね。やりたいって思うこととできることとは別だから。無惨に失敗する可能性も十分ある。が、ここまで来たら腹括るしかないわけで、喋り始めると、スーッと落ち着いてくる。で、原稿は用意したけれども、これを読むとそれ自体がエモーションを阻害するので、やっぱり細かい言葉の使い方とかは全部アドリブ。まあでも原稿を何度も読んでたので、そんなに遊離した言い方にはならず、予定したストーリーから外れてしまうこともなかった。で、時折手元のiPadで原稿も確認したりして、それもストーリーどうりの話をしながらライブ感のあるスピーチの実現に役に立ったことであろう。さらに、これは適度な間をスピーチに差し入れる効果もあって、なかなかよろしい。ゆっくり喋るのは大事だね。ということで、まあ上手く喋れたのじゃないかと思う。っていうか、こういうパターンのスピーチのやり方を習得したことが自分的には大きい。そういう意味では、受賞講演にかこつけて演習をさせてもらったようなものでもある。すんません。ということで、今回の大会の最大の山場を無事に乗り越えて、総会も終わり。後は打ち上げである。ということで、ビデオ制作のスタッフと飲みに行こうねー、と言っていて、さらに某大の卒論生と研究の話もしようねー、と言っていたので、その二つを合流させてもらって、打ち上げ。4時間くらいかな。