海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

小役人の天国

「ルポ 大学崩壊」を読んだ。今の大学のムチャクチゃな事例を集めた本。業界で話題になっているやつだ。いきなり京大の立て看と吉田寮の話から始まって、追手門の話とか下関市立大の話とか有名なやつに混じって、知らなかった話もあって、ひどいなあとあきれる。北大の総長の話とか。いや、私もこれまで勤めてきたところに不満を持たなかったことはないのだが、この本に取り上げられている話はケタが違う。なんて私は恵まれているのだろう、と思っちゃうよ。それはまさに奴隷根性だが。で、知ってる話は、多分これまでネットの記事で読んだことがあるもので、さてはと思ってそれらの過去に読んだ記事を改めて検索してみると、著者が同じだった。いろんなところで発表したものをまとめて本にしたんだな、ということがわかる。まあそういうものだから、ある意味で軽く読める本ではある。それはともかく、これらの事例をみていてやはり思うのは、管理欲というのは権力欲と表裏一体なのだな、ということだ。なので、管理を厳しくしようという試みが行われたところには、誰かを意のままにすることで気持ちよくなる御仁が侵入してくるのであるよ。で、大学というのは本来そういう御仁を徹底的に排除することで初めてちゃんと機能するところなのであって、だからこれを管理しようというのが間違いなのだ、ということがわかるわね。