生まれて初めてオムツを買った。
いや、決して最近年のせいで下がゆるくなったせいではなく。
先週からカレーを一人で食べつづけていることからも、私が現在独身生活を営んでいることが容易に推定されるであろうが、これがついに終わりを告げる。
だから、決して女性と暮らして何か変態的行為に及ぶのでもなく。
里帰り出産をしていたヨメサンが、ややこを連れて戻ってくるのだ。もうちょっと正確に言うと、私がヨメサンの実家に地球を40分の1周して赴き、そこで年末年始を過ごして、それから一緒に帰ってくるのである。
なので、帰ってきたらオムツがいる、と。
しかし、なぜ私はオムツを買っているのだろう?いや、もちろんオムツがないとそのへんが糞尿まみれになるからなのだが、よく考えれば昔の人はオムツ無しでやっていたはずである。紙オムツはもちろん、布のオムツだって無い時代があったはずだ。そんな時代は、きっとそこらじゅうに糞を撒き散らしても問題なかったのだろう。逆に今は、糞を撒き散らすことが許されないほど人の密度が高くなった社会。そう思うと、ひょっとしてオムツというものは、仕方なしにしているものなのだろうか。そういえば、オムツのせいで赤ちゃんのおしりはかぶれてしまっている。
紙おむつは便利でいいねえ、と言っているのは、何か根本的なところで間違った方向を向いた意見であるような気がしてきた。