海の底には何がある

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職業病

妊娠初期の男児死産の比率、女児の10倍にという記事。

男児の死産の割合は、72年ごろから上昇。同統計で、死産が妊娠12週以降4週ごとに記載されるようになった79年には、12〜15週で女児1に対し男児は3.51だったが、90年に6.72、02年には10.02に増えていた。
(中略)死産の実数は79年の8万2311人から02年の3万6978人に減り続けている。これは出産全体の3%程度で、出生率の男女比の推移にはほとんど影響していない。
ということだそうだ。出産性比は70年頃まで男性の比率が上昇し続けていたのがその頃を境に減少に転じているのだが、確かに計算してみると、死産率の変化は出生数・死産数の変化に打ち消されて出産性比にはあまり影響していなさそうだ。しかし、もし出生数・死産数の変化がなければ、性比を数パーセントほど変える効果が出たはずで、確かにそれは大事だろうと思われる。

しかしこの記事を見て、「フィッシャーの性比理論によれば、性比が1:1から偏ればそれを打ち消す方向への淘汰圧がかかるのだから、出生性比がわずかだが男側に偏っている現代で、この記事のような現象が起るのは不思議ではない」とついつい考えてしまうのは、私もいっぱしの専門バカになってしまっているという事なのかもしれない。