海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

手応え

来春の新潟の学会、当初はこの春にとったサガオニグモのカーン実験データに秋のデータを足して発表するべえと思っていたのだけど、秋が絶不調だったのでまとまりそうになく、さらにあの学会に対する情熱の衰えを感じ始めている事もあり、行くのやめようかなあと思いつつあったのである。しかしそんなところに昨日今日と「新潟行くんでしょ?」という声が続けざまにかかったので、思い直してカーン実験やっている時に気が付いた網の上下非対称性ネタを話す事にして発表申し込みをした。ちょっとこの話はデータの蓄積と言う点で時期尚早のきらいがあって、かつどちらかというと秋の学会向きなのだけど、まあいいか。


ゼミ。動物園の事について調べていたグループが、飼育区域の中にお客の視線から隠れられる場所があるかどうかと、ストレスによる脱毛のある個体の有無との関連を、このあたりでニホンザルを飼育している園7ケ所を実際に訪れて調べた結果をレポートしていた。もちろん、ちょっと動物園を見て回ったからといって結論の出る事ではないのだけど、やはり自分の足を使って調べると、ネットで見つけた文章を適当に切り貼りして作ったのと違って、地に足のついた話になるわけで、聞いていて面白いしその後の議論も発展しやすい。ということで、ゼミ終了後に「やっぱ、こういう発表って良いよね」と話しかけてみたら、一人が「後ろめたさも感じないですし」とボソッと言った。これまでそんなこと思いながらネット検索ベースの話をしてたんか!

いや、でも真面目な話、彼らが人の言葉じゃなくて自分の言葉で語ることの価値を理解しつつあるのだとしたら、このゼミの一年間も無駄じゃないということで、オジサンちょっと嬉しいよ。