海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

特権確保

学生会主催の教養科目中心の授業アンケート結果をまとめた冊子をもらったので目を通してみる。すると全28科目中(アンケートに協力した科目だけなのでこの数字)で、総合評価が一番高いのは私の講義だった。しかし、これは必ずしも私が素晴らしい講義をしていると言う結論には繋がらない。

なぜなら、私は講義で出席を取っておらず、そのような科目では内容に興味のある学生しか出てこないがゆえに、アンケートでは高い評価が出がちになるからだ。ちなみに、私が出席を取らないのは、大人として扱うべき大学生を出席点なりで縛りつけるのはナンセンスだと考えるから(かつ私語抑制の効果も狙っている)。このことは、学生の講義評価とは関係ない要因がアンケート結果に影響している事を示している。じゃあ例えば出席を取る科目取らない科目に分けてそれぞれのカテゴリーで比較すればいいかというと、そういう事をやり始めると切りが無くなる。というのも、例えば一時間目や五時間目など学生が受講を忌避しがちな時間帯にある講義もアンケート結果は高めに出がちであろうし、教室の形状や設備の違いなどで講義への集中しやすさに違いが生じて、アンケート結果に影響する事もあるだろう。他にも結果に影響する要因を考え始めたらいくらでも出てきそうだ。

というわけで、授業アンケートなんて所詮その程度のもの。教員評価に使うなんてもってのほかだし、教員側も一喜一憂する必要なし、と考えている。ただ高い評価をもらう事には一つだけ喜ばしい点があって、上のような否定的な意見を吐いたときに、負け犬の遠吠えと解されずに済む事である。