海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

偏見解消

教員生活13年目。実は今まで、自分の専門に関する卒論指導をした事がない。だけど今年はついに卒論生を持つ事になって、そのうち数名は、特にやりたい事もないと言うのでギンメッキのネタをやってもらっている。だけど相手は女子大生で、それに与えるにムシだ。バブルの頃に性比の著しく偏った理系学部で若い時代を過ごした者にかけられた呪いとして、「女子大生」という語に無意識に身構えてしまうのは避けられない。かつ私は気の弱い人なので、ホントにこんな卒論のテーマで良いんだろうかドキドキと思っていたわけだ。で、クモを採集して卵を産ませてその数を数えてもらう作業が今日。何となくやりたくなさげな学生をなだめすかして、糸でてきた卵嚢の外皮を顕微鏡下で取り除くよう言う。しばらくすると黄色い桑の実のような卵塊を取り出す事に成功して「できました!」と興奮して大喜びしている学生。なんだいやっぱり何かができるようになるのは誰でもうれしいんじゃないか、と私的にはホッとするのであるよ。女子大生に虫だって、やっていけるさ。

某テレビ局からクイズ番組で使う問題について質問の電話。内容についてはここで書いちゃいけないよな。

帰りの電車の中で隣に座った大変お上品な御婦人から電車の行き先について訪ねられる。答えると、「田舎から来たもので駅の名前とか全くわからなくて」とかおっしゃる。そうか田舎にはまだこんな上品な御婦人が残っておられるのだなあ、と、これは都会の無関心さ討つべしと思い、論文を読んでいたiPadをたたんで御婦人と話をしながら帰ってくる。