海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

双璧の一つ

そういえば、先日のお一人様スキーで「桶川ストーカー殺人事件―遺言―」を読んだ。清水潔の最初のすごい本。20年以上前の話だが、この頃はジャーナリズムがきちんと機能していたのだなあ、という妙な感慨を持った。内容としては、この有名な事件を清水潔がいかに暴いたかが書かれているものだが、手に汗握る、と言ったら変だが、これが実際にあったことだというのが信じられないようなドラマチックな展開になっていて、一気に読める。いやそれにしても、この人は、この後に足利事件であのとんでもない本につながる調査も行っているわけで、一人のジャーナリストの身の上にここまで劇的な事が起きるものなのだ、ということに驚く。あと、文庫版あとがきが重い。この本をこれから読もうという人がいたら、必ず文庫版を読むべきだと思う。