海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

手抜きの効用

以前、どこかのページで「PowerPointを大学の講義に使うのはやめよう」という趣旨の文章を読んだ。そのポイントは「大学の講義で重要なのは、決して知識を一方向に垂れ流すことではない。むしろ、そのときそのときに教壇の上で先生が行う思索活動を学生が目の当たりにし、感応する事が大事なのだ。PowerPointで非の打ち所も無く準備されたプレゼンは、見た目の流麗さとは裏腹に、ライブ感やインタラクション性が失われてしまう」というものだった。


去年から講義でPowerPointを使い始めていた私は、この文章を読んでいったん「もうPowerPointやめようかなあ」と思ったものだったが、いざ講義の時期になってみると「やっぱ前に使った資料を使ったほうがラクじゃん」と怠け心が出て、結局今年も同じやり方で講義を始めた。


そしたら何の事は無い、それぞれのスライドで言いたかったことを、すっかり忘れてしまっている。で、キーワードを書いただけのようなスライドしか作っていない私は、結局のところ、そのときそのときで話を構築せざるを得ないのだ。冷や汗ものだが、ライブ感が失われると言う懸念は吹っ飛んだ。


じゃあPowerPointを使うメリットって一体なんだ?ということになるが、そのへんは深く追及しない事に決めた。