海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

トカゲ釣ってもfishing

雨も上がり今日はトカゲ釣りに。まずは、先生ご指定のフィールドへ。トカゲは石が積んであって周りに草も生えているようなところにたくさんいるという。つまり、長崎の段々畑など最適だと。で、教えてもらいながらトカゲ釣りおっかなびっくり初体験。次々と釣り上げる先生を横目に、こっちはなかなかトカゲ自体が見つからない。サーチイメージと言うのは偉大である。で、やっと一匹みつけて遠くから仕掛けを投げ込んでみるも、竿の扱いが下手でトカゲをびっくりさせてしまい逃げられる。しかたがないので仕掛けをあげようとしたら針が枯れ枝にひっかかる。しようがないので、よいしょっと引き上げたのだが、ついてきていたヨメサンに見つかって「随分大きいのを釣り上げたわねえ」。


そういういかにもなツッコミってどうなの?と思いながら、それでも午前中に一匹だけ釣り上げる事が出来た。もうこれで大丈夫。何かの折りに(どんな折りだ?)トカゲを採らなくちゃいけなくなってもきっとうまくできるだろう。


で、昼からは私のフィールドに。クモの観察をしていたときに随分トカゲを目にした覚えがあるので、よかろうと思い案内した。しかし、道すがら先生は複雑な顔つき。「こういうところにはあんまりいないんだよなあ」「まじっすか。すいません。無駄足運ばせましたか」「でも一応見てみよう」


と、フィールドに一歩足を踏み入れた瞬間「いた!」。その一匹目は油断していたせいもあって初動が遅れ逃げられるも、もう一歩進むとまた「そこっ!」。あとは、もうノリノリで、午前中3時間かけて5匹だったところが午後は一時間半でカナヘビ一匹を入れて12匹の大漁。


私は動物の生態の研究者であるが、トカゲについてはズブの素人。一方、先生はトカゲ研究の第一人者である。生物の本質の一つは多様性であり、同じ種と言えども場所によって性質が大きく変わる事もあるわけで、専門家よりも土地土地に居着いている素人の知識の方が有用であったりする事も多いのだ。


そんなアマチュアリズムを大切にするフィールド系の生物学って良いもんだな、と思う。でも、業界の人みんながみんなそんな風に考えているかと言うと疑問なんだが。国際的な学術雑誌に論文を掲載する事だけが大事ではあるまい?