海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

三人よれば

来月初めに大阪で動物行動の映像データベースと自然教育についての話をするので、その打ち合わせのため例によって上野原に出かける。先週作ったたたき台段階の講演スライドをY田さんに説明しながら全体の流れを整える。で、やはり人に話をしながらだと完成度が上がるわけで、良いアイデアは多くの場合、誰かさんの素敵な頭の中にあるのではなくて、人と人との間にあるのだなあと思う。だから、少数の天才にリソースを集中させて何かをやらせるのもいいが、凡人をフラットに集合させて成果を出すという手だって十分ありうると思うがどうか?

それはともかく、私は理科的ココロの基礎をなすものはセンス・オブ・ワンダーだと信じている。日本語で言うと、わあ、びっくりしたなあもう、という感じが一番近いかと思ったりするが、びっくりといっても不意打ちのびっくりではなく、予想が裏切られたという要素を含むというところが重要だ。これまで現実だと思っていたものが軽く崩壊する感覚を味わう事ができるのが優れたセンス・オブ・ワンダーだと思う。ということで、例えば野外で自然教育をするにしても、あらかじめ何か仕掛けを施して、これから見る自然について、何らかの期待醸成をしておく事が重要なのだろう。幸いな事に、自然はいつでも私たちを裏切ってくれるから、醸成される期待の中身はあまり重要ではないというのが楽なところだ。。。てな事を考えながらスライドを作る一日。

どうでもいいが、Mぺさんも加えて三人で「でもセンス・オブ・ワンダーを持っている人って業界にも少ないよね」って話をする。「何が楽しいんだろうね?」


その動物行動の映像データベースに登録されたイトヨプロジェクトの「鏡に映った自身の像で解発されるイトヨの闘争行動」。魚って怖い生き物だなあと思わせる映像。