なぜ網の糸の総延長の理論値を知りたくなったかというと、網の上下非対称性が強くなったときに、どの程度余分に糸量が必要になるかを知りたかったから。というのも、どうもクモは捕食者がいると思うと上下対称な網を張るように解釈したくなる実験結果を得たからである。で、これが次の学会のネタなのであるが、そのような結果が出た理由くらい考えておかないといけないわけで、その一助になるかと思ったのだな。で、結論としては、10%程度の非対称性であれば、糸は0.1%以下しか余分に必要にならないようである。ということで、ほとんど関係はなさそうだ。で、ふと思ったのは、「別に上下じゃなくたって」ということ。円網は上下非対称性の他に、真円から外れる要素があって、それは水平方向と垂直方向で直径が異なる事。で、はて？と思って解析してみたら、どうも捕食者がいると思うと、両方向の直径の違いも小さくなる、つまりより真円に近くなるのである。はてさてその理由はなんじゃ？というところで、今年の時間切れと相成る。
ということで、ひと足お先に正月休みに突入する事にして、夕方から車で帰省。
