海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ゾンビの議論

新入生歓迎合宿の引率で八王子セミナーハウスへ。プログラムは学生が考える。今年は「それでもボクはやってない」を見て、もし自分が主人公だったら示談にするかあくまで無罪を主張するかについてのディベートだった。まあしかし私的に思うけれども、このテーマにおける対立点というのは、突き詰めていけば自分にとっての損得勘定と正義の実現とどちらを優先させるかという価値観の違いに行き着く訳で、お互いが自分の価値観にとどまったままで意見を言い合えば、単に噛み合わないだけに終わる。だから、その条件下でディベートを成立させようと思ったら、相手の価値観を受け入れた上で「損得勘定を考えるならば無罪を主張すべきである」もしくは「社会正義を実現するためには示談をすべきだ」という論を展開しなくちゃいけない。しかし、そのような高度に倒錯した議論を、昨日まで高校生だった人たちに要求するのはいくらなんでも酷ってもんだと思う。っていうことをコメントしてみたんだけど、あんまりわかってもらえなかった。

というか、私はディベートというのはあんまり好きじゃない。なぜかというと、ディベートは転向を許さないからだ。生きることは不断に自分を解体していくことだと信じてやまない私にとって、転向してはいけないというのはすなわち死んだまま物を語れと言われているのに久しいと思う。

それはともかく、なんかいろいろ聞いてみると、今年度の畑ゼミを希望する人が既に8人もいることがわかった。人気があるのはうれしいことだし希望者はみんなしっかりし人たちなのできっとうまく行くことだろうと思うけれども、しかし狭い畑なんだよ困ったな。

夜の10時からは飲み会。引率者としては、若いもんが粗相しないようにするのが仕事であって、なにげに監視してまわる丑三つ時。去年はツイスターをしたものだけど、今年は雀牌を持ってきてた学生がいて、ついうっかり6局ほどやってしまった。しかしながら6年ものブランクは大きくて、引きの悪さったらない。3回も振り込むかな普通。で、すべてを見届けて床につく午前4時。