海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

決めていくこと

学会会場は札幌コンベンションセンターというところで、最寄の地下鉄駅から7-8分歩く。で、札幌の道は凍っているのであって、ツルツル滑ってどうにも具合が悪い。で、このルートは王道なのだけど、札幌駅からは裏道として直行のバスがある。で、これだと会場に直付でありがたく、さらに料金も地下鉄より安いという。便数が少ないのを除けば、理想的な交通手段。

ということで、バスで会場に。午前中は意思決定の生態学という集会に。私も意思決定研究者を自称しているので、これは聞かないわけにいかない。で、意思決定という用語で何を表現しようとしているのかが、私はだいぶんと違うと思ったのだった。私の思うところ、意思決定とは不確実な未来を確定なものに落とし込んで行くことで、それは原理的に無限な環境の状態というインプットに対して有限なオプションをどの様にマップするかという問題なのだと思っている(そのマップのあり方こそが心の本質じゃないのかな)。それは本質的に情報の圧縮行為であって、ある意味で正確性を犠牲にしていることに他ならない。その様な意思決定を生態学的に捉える、言い換えれば、その利益不利益を考えるのならば、中心的なテーマは正確性とスピードのトレードオフになるのじゃなかろうか。正確さを犠牲にしてもスピードが得られるなら、それで良いということだ。そうじゃないですかねえ。

さて今日は自分のポスター発表。なんか今日は千客万来で、説明ばっかりして、他のポスターをほとんど見られなかったのが残念。でも、ほんの少しだけ読んだ中で、一つだけめっぽう面白いのがあって、それはマルハナバチが採餌トリップをする時にランドマークがあると情報処理が複雑になりすぎて効率が下がるという話。いや複雑な意思決定のコストというのは私の最近の重要なテーマで、そういう話を他の人もしている、というのは心強いわけよ。

夕方は社会寄生の話を聞いて、夜は知り合い4人でススキノへ。蟹味噌豆腐が滅法美味かったという。