海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

ブリコラージュこそ幸せの源泉

驚くべきことに今日も会議。いいですか?火曜日から金曜日まで毎日会議が複数入ってるんですよ今週は。月曜に有休取って栂池で滑ってたのが精々の抵抗である。さらに強調したいことは、明日の土曜日にも1つ会議の予定があるわけです。計5日間で10回ですよ。それでもリモートにしてくれれば少しはマシなのだけど、この10回のうちリモートは1つだけだという。しかしこれも仕事だ。やむなく椅子に座って一時間話を聞き続ける。幸いだったのは、昨日みたいに大きなミスを発見しなかったことだ。何もしないですむ。で、終わって、今日は今年度の研究費の締めの日で、数千円余っているので、そういえばUSB-Cでスルー充電することのできるハブがあれば便利だな、と思っていたことを思い出して、値段的にはちょうどいいので、坂を下りて京都駅のヨド○シまで買いに行こうと思ったわけ。なんせ今のオレにはAirPodsがあるから、道中も楽しく音楽聞けるじゃない?まだそういうのやったことなかったしやってみたいじゃない?と勇躍歩き出して坂をほぼ下り終わった時、ぽろっと左耳が軽くなる感覚を得て、?と思ったら、白くて丸いものがころころ道を転がり落ちて行く。やばい!左側のAirPodsが落ちた!で、ころころすってんてん、と、あろうことか道路側溝に向かって転がって行くじゃないか。慌てるも、もう50代の半ばのオレだ。そんな機敏な運動能力もあるはずもなく、グレーチングの隙間から中に落ちて行くのを呆然と見守るばかり。あちゃー。よりによってここのグレーチングだけ隙間が広いところがあって、その上下は狭いからAirPodsくらいの大きさなら通過しないのに、よりによってここで落とすかなあオレ。上から見ると、側溝には落ち葉がたまっていて、AirPodsはその上にチンと乗っかっている。水がたまっていなかったのが幸いだ。これならダメージはないはず。で、どうするか頭はフル回転。まずはグレーチングを持ち上げられるかどうか試してみるのだが、無理だということがわかって、じゃあもう取れないのか?あきらめるか?と一瞬思うが、一週間前に買った3万円越えの品物だ。0.3秒でこのアイデアは却下。何とかして回収しよう。幸い隙間が大きいから、ここから何か箸とか火ばさみのようなものを突っ込めば取れるに違いない。じゃあその道具をどこで調達する?と、道向こうの洋食屋さんとかイタリアンレストランが目に入ったのだけど、そんなところには道具はないわなあ、と思い、じゃあ、と坂の上側に隣接するフォーシーズンズはどうだ?と思う。きっと色々道具はありそうだし、高級ホテルだから行きずりの人にも親切にしてくれるかもしれない、いや高級ホテルだからこそ客以外には冷たい可能性もあるじゃないか。うーんこの動転している状況で不確実なことするのはいやだ。うーむここは女坂を上がって大学まで行って助けを求めるしかない。と、登って行って、一番近くの守衛所に駆け込むわけ。すると、一番仲の良い守衛さんがいてホッとして、事情を説明すると、火ばさみ的なものは別の守衛所にあるから、借りればいいよ、と言われる。わーいとそこまで言って借りだしてくる。あとはこの火ばさみの長さで届くかどうかだ。目測的には微妙。でもやってみるしかないので、坂を下りて道にはいつくばって火ばさみを突っ込んでみる。隙間は大きいからちゃんと火ばさみはグレーチングを通過することができ、よしよしと思い、さらに突っ込んで行って、全体を通したところでAirPodsに先が届いた!やった!!取れるぞ!!!、、、と思ったのだけどそこにはさらに障害があったのであった。触れば取れるわけじゃないのよね。火ばさみなんだから、開いてる先端部分を閉じなきゃブツをつかめない。で、火ばさみは全体がグレーチングの下に入っていて、こちらは数本の指で一番上の部分を持っているだけだから、先端を閉じるだけの力を加えることができないのである。うわああここまで来たのに。で、片手で火ばさみを支えて、その横の隙間からもう片手の指を突っ込んでハサミに横かから力を加えられないかと試してみたけどダメだ。どうやっても閉じられない。火ばさみの先は何度もAirPodsにあたって周りの落ち葉とかを動かしたりできるのに。。。で、色々繰り返して、全部突っ込むから閉じられなくなるわけで、火ばさみを10cm程度もグレーチングの上部分にとどめておけば十分開閉できることがわかった。と、いうことは、もっと長い火ばさみがあればいいんじゃん。そこでまた坂を登って守衛さんに、もう一回り大きいのありませんかねえ?と相談すると、そんなのないなあ、とおっしゃる。うーん。あと10cmほど長ければいいんだけど、、、、あ、そうだ!例えばハサミの先に何か板とか装着して長さ伸ばせばいいんじゃないですかね?と、そういわれれば守衛室には要らん段ボール箱があるよ、というので、じゃあそれを細長く切って火ばさみに添えて布テープでグルグル巻きにして長さを伸ばしたものを作る。オオ!これくらい長くなれば必ずや取れるに違いない。行ってきます!と守衛さんにいうと「布テープも1つ持って行け。もし上手く掴めなくても、布テープをトリモチ的に使って釣り上げられるかも」とアドバイスくれて、確かにその手もありえるわ!と手の長い火ばさみと布テープを持って三度女坂を降りるわけ。で、やったよ!三度目の正直だよ!!ちゃんと掴めて回収に成功。うれしー。坂を登って守衛さんに報告。私的にはもう抱きつきたくなるほど嬉しいのだけど、大人だから我慢したの。と、いうわけで、なかなか大変だったのだけど、一時は絶望しかけた問題を創意工夫で乗り切った、こういうことがあるともう人生の充実度爆上がりよね。ってか冷静に考えたら、実にささやかなことなんだけど、でも、主観的には大変幸せな事件だったのよ。あ、でもこれもきっと抗不安薬の影響かもしれんのか。これ、近々飲むのやめることになると思うんだけど、その時オレの気分ってどうなるんだろう…