海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

私とは何か

「共有地をつくる わたしの「実践私有批判」」を読んだ。自分のものを皆のものにしていこう、という話。著者の平川克美さんは会社経営などへの自分の経験をもとに、共同体への忌避感と私有が強すぎる今の現状への危機感の両方への解として共有地の重要性を提示している。で、ふと思ったのだけど、私有を弱めていくことへの抵抗というか摩擦というかの根底には相続があるんじゃないかと思うのね。これがなければ、そりゃいくら貯め込んでも仕方ないので、自然に年と共に色々手放すことになるんだと思うのだけど、相続ができるとなると、囲い込むことに利益が出てくるのよね。じゃあ相続がない状態って実現できるのか?って思うのだけど、それって要は親子が完全に別の存在であるとするのが必須よね。捻くれた言い方をすると、個人主義を徹底していった先に、ひょっとしたら共有地があるのかもね、みたいな。ちょっと面白いかもね。それはともかく、この本、冬にスキーの前泊で松本に泊まったときに、おしゃれな本屋さんの栞日さんを覗いたときに買った本。やっと読めましたよ。