海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

対岸の火事

一昨日から、今日は大雪で交通網大混乱の予報が出ていてビビっていた。幸いだったのは今回電車で来ていたことで、立ち往生しても車ほどは辛くなかろうと思うと危機感はそれほどでもない。とはいえ、最大限慎重にするならば今日は滑らずに帰ってしまう手もあるなあと思っていたところ、昨夜からの雪はそれほどでもなく、朝起きても降ってはいるけど30cmくらいの積雪で、全然大丈夫じゃね?大糸線糸魚川方面は止まっているけど松本方面は通常通り運行しそうだし中央線もしかりだ。そもそも松本は雪降ってなさそう。ということで滑ることにした。新雪を楽しめるであろう。とはいえ、さすがに窓の外を見ていると腰が重く、荷物をまとめて宿代を精算し、ゲレンデにでたのは9時20分。パフパフ天国を期待していたけど、なんか微妙に湿ってる雪で、8割ほどのパフパフ感。まあそれでもふわふわ滑る事は楽しむことができ、14時半まで滑って24本。今日はゴンドラが2本入っているから実質28本相当である。いや、最初の予定では16時まで滑るつもりだったのだな。それでも白馬駅を18時25分発の最終に十分間に合うからだ。だがここで陥穽がある。関ヶ原だ。いくら大糸線と中央線が普通に動いていても、関ヶ原は弱い。新幹線は間違いなく遅れる。で、30分も遅れれば、京都駅まではついてもその先の在来線が終わっているので足止めをくらってしまう。まあここまで来ればタクシーを使う手もないではないが、1時間半余計に滑るためにリフト券より高いタクシー代を払うのは不条理だ。ので、1本早い16時34分発の電車に乗ることにした。そのためには栂池バスターミナルを15時51分にでるシャトルバスに乗る必要があり、滑り終わって荷物を宅急便で送りだすのに小一時間かかるだろうことを考えると、余裕をみて14時半上がりが妥当であろう、という判断だ。本当はあともう1本滑って25本にしたかったのだが、無理は禁物。ということで、滑り終わって宿に戻ったのが14時40分前。それから、荷造りの前に少しでも道具を乾かすため乾燥室に板から靴からウェアから小物から全部放り込んで15時頃まで水気を取り、そこから荷造り。20分ほどで終わって、これなら15時31分の1つ前のシャトルバスに乗れるじゃん、と宿のおかみさんに丁寧にお礼を言って出発。スキー宅急便を使ったのは生まれて初めてなのだが、40分ほどで荷造りできることがわかった。つうことで結果的には25本目も滑れたということになるが、まあ、この知識は次回に利用しよう。次回はあるのか?という話だが、電車で来るのは気楽で良い面があるということが分かったので、無いわけではないと思うのね。まあそれはともかく、バス停に着くと、外国からのお客さんで長蛇の列が出来ていた。あああ、実はこれを恐れていたのである。いや、よく岩岳から帰る時にバスを待つ外国の方を見かけていて、同じものが栂池にもあるはずで、場合によってはバスが満員になるんじゃないか?と思ってたのだな。当初の予定では17時16分の便に乗るつもりだったので、まあそこまで残っているお客さんは少なかろうと思っていたけど、16時前といえば一番人が増える時間帯じゃん。だから、1本前の便に乗れる時間帯に行けば安全、と思っていたけど、この行列はそれでも捌けないんじゃないか?という量だ。っていうか、時間になってもバスがこない。。。どうなってるの?と思ったらば、結局51分にやっとバスが来る。が、案の定満員である。さては31分の便も満員で栂池をスルーしたのか?こういうことがあるのはリスクだなあ、と他人事みたいに思っている場合ではない。栂池で降りるお客さんが多少いたけど、そこで空いた席だけではこの並んでいる人たちを収容できないぞ。どうすんの?と、そこにもう1台バスが来た。この状況を見て臨時便が出たらしい。で、そちらは八方バスターミナルに直行するということで、お客さんがどどっとそちらに流れて、白馬駅に行きたい私は通常のコースを行く最初の便の空いた席になんとか収容してもらえたのである。後から思うと、臨時便が来た時の行列崩壊の混乱で、私は先頭のほうに割り込んじゃった可能性もあるが、その時は気がついていなかった。許して。で、バスの補助席に座るわけだが、外国人で満員の車内で当然ながらマスクをしている人は誰もいない。いやここはマスクすべき状況でしょ、と日本の私は思うわけだけど、この況ではいかな私といえども一人でマスクを出すのが憚られ、そのまま20分の道中をノーマスクで過ごしたのであるよ。いや、そんなことではダメだろ>オレ。周囲に流されてどうする。まあ、11月にコロナにかかっているから、まだその時の免疫が残っているはずだ、という合理化を内心でしていた事を付言して許してもらおう。つう事で若干焦ったけれど無事白馬駅に到着。うわー、いつも車から眺めている駅舎に立ってるのってなんか新鮮。写真とか撮っちゃう。で、20分ほど待って列車が来る。ボタン推してドアの開閉するやつだ。粛々乗り込んでガラガラの車内から景色を楽しむ。大糸線はだいたい国道と並走しているので、いつも車の中から見ている風景を列車が蹴散らす雪越しに見ることになり、なんかいい感じ。車内には、地元の高校生が何人かと外国の方たちとか乗っているけど、基本空いていて静か。これは趣があってよいなあ。で30分ほど走って信濃大町で乗り換え。ここからは市街地を走るので通勤の方たちが乗降する。松本に近づいた時にはけっこうな混み具合になっていた。松本から特急しなのに乗るのだがここで1時間弱の待ち合わせがあるので晩ご飯にちょうど良い。で、前から気になっていた駅ビルの松本からあげセンターに入ってみる。山賊焼き定食。すごい大きさの山賊焼きが出てきて一瞬ひるむのだが、5日間の旅ですっかり拡張した私の胃袋の敵ではなかった。満足してホームに戻りしなのを待つのだが、ここのホームには無人コンビニがあって、現金が使えないのね。こういうの京都や大阪では見ないけど、そこより松本のほうが人手不足ってことなのかもしれない。で、特急に乗り込むが、もうこれは完全に普通の都会仕様であって、大糸線の旅情はもう感じられない。外も暗くてよく見えないしね。つうことで2時間を過ごし雪のちらつく名古屋で新幹線に。のぞみはおおよそ30分ほど遅れて京都着。23時10分に最寄り駅に戻ってきましたとさ。つうことで、この時間でも30分新幹線が遅れているということで、当初の予定だと在来線が終わる時間になっていたはず。1本早くした判断は大変正しかったと満足な私である。が、どうも聞くと、当初の予定の新幹線だと新大阪まで行って列車ホテルを使うことも可能にしてくれるようで、それはそれでしたことのない経験で、いやもちろん避けたいところなのだけどもしそうなってたとしても話のタネにはなったな、と思った次第。ちなみに、もし今回いつものように車で行っていたら(というか当初の当初の予定である日曜日のこどもシンポジウムにリモート参加していたならその後車で出発していたはず)どうなっていたかというと、名神関ヶ原で朝から通行止めだったので、どんなに早く白馬を出ていても回避することはできなかったはず。じゃあ北陸周りは、というとこっちの方がよっぽど雪が酷かったわけで使えない。ただ、今回は中央道は雪の影響がほとんどなく、一宮までは問題なく行けたはずなので、そのへんから名古屋高速に乗って湾岸道から新名神周りと大迂回で帰ってくることはできたらしい。ただし四日市JCTから亀山西JCTも止まっていたとのことなので、まあかなりハードな道中だったろうけれど。つうことで、今回公共交通機関を利用していてラッキーだった、という話。目的地が同じでも新しい径路を使うのは楽しいこと、という話でもある。