海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

特権意識

4月から某学会の会長をさせられることになった。二つ目である。長のつくものはすべて避けたいと願っているのにどうしたことか。ともかく、学会運営をお手伝いしてくれる人を選ぶ必要があって、年末からいろんな人に声をかけていたところ、ほぼほぼ固まって安心していたのだけど、受けてもらえればそれで良いわけではなく、民主的な会の運営という点で、ルールに基づいて選んだ人たちをオーソライズしてもらう必要がある。だけど、そういう形式的なことはとっても苦手な私であって、しばらくほかったまま半月ほど過ぎた。こうして何もしないでいると、だんだん動機に関する内部水位が上がってきて、いつかあふれ出して行動が発現する、というのが古典的な動物行動学のいうところであって、私もこのモデルにしたがって、オーソライズ作業をしなくちゃ、とついに踏み切ったのが今日だ。メール書くだけで午前中が失われちゃったよ。午後は春の学会発表の準備。この秋に撮影した造網行動の動画からクモの位置情報を1/30秒の解像度でデジタル化した、1サンプルあたり4-6万点のデータから、どんなパターンがあるかを探るのである。で、やってみるとホヘーと思うことはあるもので、こういうことを知っているのは世界でオレ一人なんだなあ、と思うと楽しい。いや、別に誰も知りたいと思ってないからなんだけど、それは言わない約束で。