海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

中休み

国際学会は三日目ともなると、ぼちぼち疲れが出て来る頃。勝手の違う異国で食生活が乱れるし、そもそも英語の処理で頭にどれだけ負荷がかかってるねん、という話だ。で、今日は午前中で講演が終わりの日。午後は自由時間だ。ありがたい。

ということで、コオロギの個体性の話を聞いては、この手順でいいならオイラもちょっちょっと流行りものに手を出してみようかと思ったり、個体差があった方が集団全体に特になるというマルハナバチの話を聞いてそれはちょっと解釈が違うんじゃないの?と思ったり、自分の発表が済むととたんに不遜になる私。

今回の学会はランチ付きで、毎日ありがたく美味しい昼御飯をいただいているのだけど、半ドンの今日は給食なし。早く帰って吉本新喜劇を見なくちゃいけないシチュエーションだ。しかしここはパース。山田スミ子はいないのであって、一人で暇そうにしてた知り合いの院生嬢を誘ってKorean BBQの店でランチ。適当に頼んだら、牛肉の野菜炒めが出て来て、日本の家庭料理としたら海外にいるとは思えないまっとうな味に仕上がっていて、味噌汁までついて来たので、この店は定食屋を名乗るのがよかろうもん。

満腹になって院生嬢と別れパース動物園に。動物園はスワン川の向こう岸にあるのでフェリーで渡る。どうでもいいけど、国際学会に来るとなぜだか船に乗る機会が多い。で、フェリーで乗り合わせた面識のない日本人参加者にNさんですよね?と話しかけられる。しかしNさんはNさんでも、その人はカメムシをやってる佐賀大の人。私とは別人だ。なので違うと訴える。それにしても、私と佐賀のNさんとは似ても似つかないと思うのだが、まさかヒゲもじゃだけで誤認識されたのだろうかしら。

それはともかく、パース動物園はとても面白いところだった。特にオーストラリアの動物が充実していて、やっぱり物珍しさは動物園の娯楽性の本質だわね。だから逆にアジアのゾーンとアフリカのゾーンは、少し拍子抜けの感もないではない。いやでも、この動物園が面白いのはそれだけじゃなくって、動物がよく動くんだな。コアラとか、昨日の講演で一日の9割何分かは寝て暮らすという話があって、確かに日本の動物園で見る限りはその数値は本当だろうなあと思える。なのにここのコアラは餌を食べたり柱を登ったりと大忙し。さてはコアラもホームだと元気なのかしらん、と思ったのだけど、コアラだけじゃなくって他の動物も一様に良く動きまわっていたよ。

夕方まで動物園にいて、再び船で戻って来て、スーパーでヨメサン所望のお土産の調達を試みるも、なんかよくわからなくなって撤退。今日はこの辺でさっさと切り上げてホテルに帰ってゆっくりする。