海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

魔女御一幸様

友人家族とおランチである。さあこんな時に厄介なのがウチの子たち。ティーンエイジャー(←死語)男子の彼らが親と一緒に繁華街に着いてきてくれるわけがないじゃないか。といっても、着いてこないのならお昼ご飯とか用意しなくちゃならないのでそれも面倒だし、そもそも今日のおランチは一人4000円弱の豪華飲茶食べ放題である。ティーンエイジャー男子の手の届くところでないわけで、そういうチャンスこそ食いついて経験値を高めておくことが、いざという時のおデート時の戦闘力を高めてくれるのである。今こそおランチ!とさんざん子供らをあおり立て着いてきてくれるよう説得するのであるけれども、思春期の万能感に酔う彼らにそんな大人の発言が届こうはずもない。そこで一計を案じた私である。「犬ヶ島」見ませんか?だ。どうだ映画見てその帰りにお昼食べるんだったらいいだろう。ところが二人とも「興味ない」と来た。おい「犬ヶ島」だぞ。あの予告編見て面白そうって思わんか?そもそもお前ら興味のある映画やったらほっといても自分で行くやろうが。誘われて自分では見ない映画を見るから世界が広がるんやないか。ついてこいや、と熱く語ったら上の子の説得に成功。一方中二病真っ盛りのぶーちんはけんもほろろで、まあ一人でも連れ出せるならそれで良いか、とヨメサン含め三人で見に行くことに。上の子が私らと一緒に歩くのを嫌がるので現地集合とする。ところが、現地に着いてみたら上の子が来ない。10分待って上映開始時刻なので、これは道に迷ったに違いない。ケータイ持ってないんやからこうならないように入念に下調べしてこなきゃいけないのに、上の子はまだまだ甘ちゃんである。しゃーないからとりあえずヨメサンだけ先に入ってもらって待つ。まあ10分くらいは予告編があるからと思っていたけど、さすがに15分ほど過ぎてはもうあかんかとあきらめかけたところで上の子登場。案の定駅を出て逆方向に歩いていたらしい。急いで劇場に入る。首長の悪辣さが顕になってもピクリとも怒らないジャパンの市民ずばらしい、という話。いやあウェスアンダーソンほんとに日本通だわ。つうか、私、彼の作為的な画面づくりがずっと苦手だったんだけど、今作のストップモーションアニメだと元々絵が作為なわけでそこで作為的な構図とか出てきてもあんまり気にならなくって、面白く見ることができたのね。お話自体は特にひねりもないし盛り上がりにもイマイチ欠けるものだったけれども面白く見れたのは、やはり映画は語り口が大事ってことですね。最初5分ほど見逃したのが悔やまれるよ、と、後からYouTubeでオープニング3分が公開されてたのを見ることができたので実質失ったのは2分ほど。で、飲茶に向かう途中でヨメサンが雑貨屋に寄り道して、ふっと気がつくと箒持ってにこにこしてるのね。買ったのかよ。つう事で長い箒持ったままレストランへ。死ぬほど食った。食った食った。美味かった。箒抱えてウチに帰り、ちょっと休憩してから畑に出かけて大豆の種まき。今夜雨らしいしね。