海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

震災も三度目なら

朝起きてまったりしていると、チビちゃんのニャーニャー言う声が聞こえてくるのだけど、なんかくぐもっている。おいぶーちん洗面所にチビにゃんいますか?と聞くと「いないよ」と返事が来て「え?そとに?」というから振り返ると窓の外のウッドデッキでチビちゃんがニャーとなく。げげげげげげ、気がつかないうちに外に出ていて一晩締め出してたの?!チビにゃん大丈夫やった?とヨメサンが中に入れてさんざんにかわいがってエサとかやって、よかったねえ、とか言っているその時に急にドカンと来たわけ大きな揺れが。ガタガタガタって大きく揺れてすぐに収まったのだが、ヨメサンがパパっと窓開けて火を止めに台所に走って水を出すのって風呂に動いた。その間、私は呆然と、着たか南海トラフ、いや急に揺れたし鋭い揺れだったからむしろ近いか、とかでくの坊な事を考えていただけという。後からヨメサンに聞くと、東北の地震の時の経験が生きたのよ、とのこと。オレあれ直には経験してないからなあ。と、ウチには大きな被害もなく、ちょっとものが落ちたくらいなので、ともかく情報収集と、テレビをつけると、うわー直下も直下じゃん。有馬高槻構造線がついに動いたのか。もしそうならこれくらいの揺れですむのならむしろありがたいのでは?とか思うわけ。で、ぶーちんがどうしよう学校行くべき?とかいうので、まあそれほどもなかったし様子見で行ってみたら?多分すぐ帰ってくることになると思うけど、と送り出す。で、当然交通機関は全部止まってるので、私は仕事しに行くわけにもいかず(本当は研究室でしかできない締めきり仕事があったので授業はなくても行くつもりだった)今日は災害だから仕事しなくても怒られないやな、と、情報収集。そういえば高校に入った上の子は、と思って調べてみると地震発生時刻には既に電車を降りて高校に向かって歩いている時間のはずなので、まあそれなら大丈夫だろうとあいなる。で、どうもウチよりも西側の方が揺れたみたいなので、実家大丈夫かしらと電話してみたけど、もう出遅れていて電話通じず。ヨメサンに「あーた近所見回ってきた方が良いんじゃない?」と促して出かけさせる。しばらくしてヨメサンが帰ってきてとりあえず近所には大きな被害はなさそうだけど踏み切りが上がらない状態になってるから注意喚起しておくわ、とFacebookに書き込んだりしている。そうか交通機関動かんわなあ、と、あれ上の子帰ってこれないんじゃない?ということに気がつく。わー、最悪の場合、高校まで車で迎えに行くのかあ。そういえば東北地震の時は東京(多摩だけど)から新宿に三時間かけて車で子供救出に行ったパパ友の話聞いたなあ、今度はオレがそれやるのかあ。と、既に自宅近くの国道は大渋滞が始まっており、裏道にもバンバン車が入ってきて危ない状態になりつつあるのに、ここで大阪市内まで車走らせるのかあ、と気が遠くなる。なんか手はないかな、と考えるわけだけど、歩いて帰ってこいや、くらいしか思いつかない。ちなみに高校からウチまでは27kmだ。歩いて歩けない距離ではない。あ、まてよ。実家のジジババの家なら10kmちょっとだ。そちらに向かう手もあるんでね?とか思っていると、ヨメサンが高校近くに住む同級生のお母さんに話をつけて、そこにしばらく置いてもらうことに相成る。ありがたい。つうことで、道路状況を見て迎えに行くことに。とかなんとか言ってると、ガスが止まってるとヨメサンが言い出す。いやウチのガスが止まってるのは大きな揺れでメーターが自動停止しているだけなので復帰ボタンで直るのよ、と、やってみる。人生で2度目だ。で、いったん役場に出かけたヨメサンが帰ってきて、外がガス臭いというので出てみると確かに臭う。うーんと思っているとちょうどそこにガス屋さんが通りかかるので、これなんですか?と聞くと、これはガスじゃない硫化水素だっていうので、そういえば少し前に近所で下水管まわりがいたんで道路が陥没したところがあるのでそこじゃないか?ということでヨメサンが見に行くというので着いていく。現地に着くと確かに臭うけど、でもよくわからない。で、せっかくなので駅に電車から降ろされてたくさんの人が途方に暮れていると聞いたのでそちらの様子も見に行く。町では避難所が設置されていて、そこに誘導することもできるかなという話で、二つある駅の一つでは既に職員さんが誘導に当たってくれているということを聞いたヨメサン、安心してウチに帰ることに。で、歩いていると、後ろから上の子の中学時代の友達が現れて話かけてくる。何でも電車に乗ってるところで揺れに合い、2時間閉じこめられた後に線路に下ろされ10km歩いて帰ってきたところらしく、そのことをとにかく誰かに話したかったらしい。昂揚が見て取れた。で、我々は帰宅して、ちょっと道路の様子を見てみよう、とググったら目的地十三駅まで1時間ちょっとで行けると出るじゃないか。ほんとかいな。とよく見ると、淀川の堤防上をひた走りいったん枚方大橋で淀川の南に出て1号線を走り鳥飼大橋でまた北に戻って再び堤防上をルートをサジェストしてくる。確かに、これならスルスル行けるのかもしれない、と、緊急に出発。実際スルスル行って、最初淀川に出るまでにもたついて15分ほどロスした結果1時間半で着いたのでGoogleマジ神。で、かくまってくれていたお友達に丁寧にお礼を言い、ウチの子と近所の同級生を二人載せて、動き始めた阪神高速に乗って守口線経由で帰ってくる。帰りは1時間。ということで、これにて無事回収作戦も終了。何事もなくて良かった。