海の底には何がある

これは日記だ。ブログじゃない。

夢の世界の住人

話題になってるもので「女帝 小池百合子」を読みたいと思ったわけだ。私の信義的には長谷川書店にサクッと注文するところだけど、冷静に考えて読みたい理由というのが、なんか話題になってるしスキャンダラスっぽいから覗いてみたい、というゲスな根性に大きく拠っていることに気付くわけ。ということは、本を買っても一度読んだらそれでおしまいで、本棚の肥やしになってしまうことは必定。ただでさえひっ迫している我が家の本棚をそんなくだらない目的のために消費するのもなんだし、かといって古本屋に持っていくのも面倒だし、紙の資源の無駄遣いでもある。ということで、生まれて初めてkindleで本を買ってみた。過去に一度アップルのストアで緊急に読まなきゃならなくって買ったことを除けば、紙の本を買えるにもかかわらず電子書籍を買ったのは生まれて初めてであるという。で、読んでみたら、もうこれがゲスな根性を十分に満たしてくれる期待にたがわぬ本で、「ああこういう上っ面だけで生きててウソつくことに何の躊躇いもない人っているよねえ」ってうなずきながら読んだ。この手の人にとって、ウソをつくことは私が田んぼをやったり何か原稿を書くのと同じなんだよな、と、人間の多様性について思うと遠い目になる。いや、多様性というのは素晴らしいことだよ。だけど、やっぱそういう人物が危うく総理大臣になりかけた、っていうのは私らの社会の不安定さを示しているよね、と思った。この本に書かれていることが本当なら、ヤバいよこの人。いやー、あんまり面白いから東京に住んでる人は都知事選の前にぜひ目を通すべきだと思うのよ。

女帝 小池百合子 (文春e-book)

女帝 小池百合子 (文春e-book)